DS-2000 VS DS-10000 ハイファイ堂メールマガジン第699号秋葉原店

DS-2000 VS DS-10000
ハイファイ堂メールマガジン第699号秋葉原店

皆様こんにちは。関東では梅雨入り後ジメジメした天気が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか？逆に真夏の晴天が続くとオーディオから遠ざかりがちになりますね。今のこの陽気を利用しオーディオを楽しみたいものです。今日は懐かしいバブル期におけるDIATONEの名スピーカーDS-2000 VS DS-10000を比較してみたいと思います。ハイファイ堂秋葉原店米島がお届けします。

両者ともオーディオ全盛時代の1985年に誕生したDIATONEを代表するスピーカーですが値段はDS-2000の336,000円(税別)に対しDS-10000の方は受注生産700,000円とほぼ倍の価格差がありました。DS-2000はDIATONE史上屈指のベストセラースピーカーで当時コンパクト・ディスク(CD)誕生による「デジタル時代対応の最新鋭スピーカー」として売りだしていたのを覚えています。今となれば両者とも凄まじいほどのコストパフォーマンスとモノとしての魅力に溢れたバブル期ならではのスピーカーだった事がわかります。両者の相性の良いアンプやDISK等を紹介していこうと思います。
DS-2000 高解像度、ワイドレンジの先駆け的スピーカーですがややもすると高音寄りになりがち。いかにしなやかで厚みのある音で鳴らすかがポイント。
	QUAD44+405 お薦めのアンプはこちら。イギリス製で音楽性の高さで人気を博したアンプですが意外にもDIATONEスピーカーとも好相性。オールラウンドなジャンルを楽しめます。
DISKはこちらを鳴らします。ナベサダのベスト。
いやー。素晴らしい音で鳴っています。相性の良さとはこの事か。ややもすると全盛時代の「音がキツイ、固い」と言われていたのが嘘のよう。1曲目の透き通るようなシンセサイザーが左右に広大に拡がります。その後に続くベースの解像度の高さ。輪郭明瞭でゴリゴリせまってくる低音は爽快です。そしてナベサダのアルト。太くしなやかに響く中低音は聴き疲れがなく何時間でも聞いていられます。やはり相性の良いシステムで聴いた時の快感はオーディオの醍醐味です。
DS-10000 こちらはピアノフィニッシュが美しい受注生産品でした。中高域の質感がどれだけ出せるかがポイント。
	YAMAHA A-2000 繊細で重量感のある低音という相反する要素を持つ80年代の国産プリメイン屈指の銘機。
PerfumeのLPレコードをかけます。
これも相性が良く理想的なバランスの良さ。アナログ・レコードでも録音が素晴らしいPerfume「COSMIC EXPLORER」の冒頭のシンセ音が立体的な空間に現れ驚きます。先のDS-2000より明らかに中高域の質感が高くのびのびと透明感の高い音が響きます。「MIRACLE WORKER」ではしなやかにクリアーに3人のボーカルを聴かせます。低音の力感も充分でガツン！とこちらに迫ります。美しく透明な響きはとても30年前のオーディオシステムとは思えません。クリアーで深々とした音場感を伴うサウンドは高級オーディオならではの世界を聴かせてくれました。このようにDS-2000/10000ともに現代でも色褪せない素晴らしい音色を聴かせてくれました。相性の良いアンプで長所を伸ばす、短所を消す。相性の良さで本来の実力を余すことなく発揮できた時の音質は現代の中高音よりの音質とは一線を画すもの。改めてオーディオの奥の深さを感じました。