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ハイファイ堂メールマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。 秋葉原店の北村です。 |
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秋らしい穏やかな気候がつづく今日この頃、気が付けばもう11月。万世橋交差点から臨む秋葉原の街も、夏に比べるとどこか落ち着いた雰囲気を醸し出しているように感じます。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。 さて今回は「テスター」を使用して測定できるオーディオ関連の簡単なチェック項目についてお話します。テスターとは、電圧や通電の有無などを計る事ができる便利な機械で、電気屋さんやホームセンターなどで入手できます。 |
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こちらがアナログ表示式テスター。 測定結果は表示の目盛りで読むためデジタル式に比べると細かい数値の変化が分かりづらいのが難点ですが、2,000円程度から比較的安価で入手できます。 測定時にグィ〜ンと動く針の挙動に癒やされるのは私だけでしょうか。 |
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こちらはデジタル表示式。 コンマ以下の数値も容易に確認できます。アナログと違い、電圧のレンジ設定がほぼオートマチックになっているのも便利です。 一般的な機種と高級機とでは測定精度に差がでますが、簡単なチェック程度なら安価な物でも支障はないでしょう。3,000〜5,000円程度の機種で十分かと思います。機種選びは自分の用途にあう機能がちゃんと搭載されているかに注意するのがポイント。 |
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テスター本体から伸びているのが「テストリード」です。 これはアナログでもデジタルでも同じです。先端の棒を対象に接続して測定する事になります。 対象の形状によってはワニ口クリップのオプションパーツなんかがあると便利です。 |
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今回はこちらのcrenova製デジタルマルチメーターを使用してチェックしていきます。 テスターでの測定方法は基本的にはどんな機種でも共通していますが、機種により対応していない項目もありますので、詳しい接続方法や機能・操作は安全のため必ず取扱説明書でご確認下さい。 |
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●電圧測定 オーディオの世界では交流安定化電源装置なんていうモノがあるくらい、機器への給電は安定した電源が理想的。電圧の低下によりパフォーマンスに微妙な影響が出るケースもあるようです。 という訳でまずは最も基本的なチェック、「壁コンセントの電圧」を確認してみましょう。 テスターのファンクションスイッチ(機能切替)を〈交流電圧〉にして、リードの先端を壁コンセントの2つの穴に差し込むと・・・ |
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テスターの表示に「101.2V」と表示されました。 日本の標準コンセントは交流100Vなので、正常な電圧が得られている事が確認できました。 ちなみに電圧は家庭内や近隣の電力消費事情により多少増減します。電圧の変化をぼんやり眺めてみるのも一興です。 |
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隣の写真はアイソレーションレギュレーター(一種の交流安定化電源装置)の昇圧機能を使用した電圧測定結果。 昇圧機能による電圧の増幅が確認できます。また、壁コンセントと違って電圧は変化せず、ピタリと一定の数値を保っていました。 ステップアップトランスを使用して日本とは電圧の違う海外製オーディオを使用したい時などにも、こうして具体的な数値で確認できると、より安心して使用できるかと思います。 |
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●極性チェック コンセントの極性チェックは検電ドライバーの使用が便利ですが、テスターでも簡単に確認する事ができます。 |
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ファンクションスイッチは〈交流電圧〉。テストリードの片方を手でつかみ、もう片方をコンセントの穴に差し込みます。 まずは左の穴から試してみましょう。 結果は「2.53V」と出ました。 |
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今度はテストリードを右の穴に差し込みます・・・ 結果は「67.3V」と、左側よりも大きい数値となりました。こちらの方が電圧が高いので、この右側が「ホット」で、左側が「コールド」となります。 |
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この極性を電源プラグの極性表示と合わせる事で電気の流れがスムーズになり、オーディオではノイズ軽減効果が期待できます(隣の写真はアキュフェーズ製パワーアンプの取扱説明書)。ちなみに合わせなくても問題なく使用できますので御心配なく。 取付工事の施工ミスで、コンセントの極性が逆にされてしまっている例もあると聞きますので、オーディオルームのコンセントを一度確認してみると良いでしょう。 |
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●周波数の測定 日本の家庭用電源周波数は、東日本は50Hz、西日本は60Hzです。 テスターの中には周波数を測定できる機種があります。今回用意したテスターにも測定機能があるので、試しに測ってみましょう。ファンクションスイッチは〈周波数〉で、電圧測定と同じくコンセントの左右の穴それぞれにテストリードを接続します。 ここは東京なので、測定結果は「50Hz」とでました。電圧と違ってこちらの数値はピクリとも変化しませんでした。 |
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日本国内向けの電気製品は概ね50Hz/60Hz両方に対応していますが(隣の写真はアキュフェーズ製プリメインアンプの取扱説明書)、マニアックなオーディオ的観点で見ると、音質に違いがあるのかはぜひ比較したいところ。 周波数変換装置を使用する時にこうして数値を目で確認してみると、実感が違ってくるかもしれません。 ちなみに我が家では比較試聴の結果、プレーヤーのみ60Hzに変換して駆動しています。 |
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もうちょっと実用的な使用方法もご紹介。 ●導通チェック オーディオ演奏中に音が途切れるトラブルの経験はありますか?オーディオ機器の故障かなと思うのは当然ですが、ケーブルの不具合を真っ先に疑う人はあまりいないかもしれません。 ケーブルの「断線」はテスターでの測定で確認できますので、実際にテストしてみましょう。いわゆる「導通チェック」というやつです。 |
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ファンクションスイッチを〈導通検査〉のモードに合わせ、測定するケーブルの両端にテストリードを当てます。リードは接続しやすいオプションのワニ口クリップタイプで試してみました。 通電が確認できると、ブザー音が鳴りました。ケーブルは問題なく動作している事が確認できました。ブザー音の機能があるかは機種によりますが、やはりブザーが鳴るタイプの方が分かりやすくて良いかもしれません。機種選びの際は注目してみましょう。 |
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断線状態を再現してみました。もちろんテスターに反応はありません。 ここまで露骨でなくとも、ケーブルを曲げるとブザーが途切れたりしたら、断線の疑いがあります。 実際のケーブル内部での断線は目には見えないので、こうしたテスターによる確認ができるだけでも、トラブルの原因究明に一歩近づく事ができますね。 |
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同様に、「ヒューズ」の確認だってできちゃいます! |
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●まとめ テスターで測定できる、ごく簡単な項目をご紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。 テスター測定で電圧数値がやたらと不安定で100Vを切ったりするようなら、クリーン電源の導入を検討してみるのもアリですね。測定をきっかけに高音質化への課題が見えてくるかもしれません。 自作オーディオ派の方々はもっと専門的で有意義な使い方をされているかと思いますが、私程度の一般人でもテスターがあって良かったなと思う場面が過去何度かありました。そういえば、車いじりが好きな知人もテスターは必需品だと言っていましたね…。オーディオチェック以外にも、役に立つ場面がある事でしょう。一台あれば、きっとオーディオライフの頼もしいお供になってくれる事と思います。 |
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★★★ おまけ ★★★ テスターを使って、時間帯による電圧の変化を調べてみました。それぞれの測定時間は約5分間。 朝:8時頃・・・100.1〜102.8V 昼:13時頃・・・102.1〜103.1V 夜:19時頃・・・100.8〜102.4V 深夜:2時頃・・・101.8〜102.1V |
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想像以上に数値は目まぐるしく変化しますが、まわりの電力消費が少ないと思われる時間帯では変化の度合いは少なく、わりと安定していました。今回では深夜の時間帯が一番安定していて、102.1Vでほとんど変化なし。次点で昼も102.5V前後でほぼ安定していました。 逆に数値の増減が激しかったのは朝の時間帯で、まわりで様々な家電が次々と稼働していたのかな、などと推察できます。比較すると電圧が低めだったのが夜。これも電力消費の多い時間帯なので仕方ないでしょう。 つまり安定した電圧でオーディオを聴きたいなら、深夜に鳴らすのがベストという事ですね!? ================= それでは、今回はこの辺で失礼致します。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。 ハイファイ堂秋葉原店 北村 ●ハイファイ堂秋葉原店:〒101-0021 東京都千代田区外神田5-3-12清和ビル1階 TEL (03)5818-4751 |
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