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ハイファイ堂メールマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。 秋葉原店の北村です。 |
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上の写真は秋葉原中央通り、午前10時頃の様子。 つい2〜3ヶ月前までは、この場所に外国人観光客を乗せた観光バスが何台も駐車して、開店待ちの観光客で朝から鬱陶しいくらい賑わっていたものですが、新型ウイルス騒動の影響で今ではただの1台もバスを見かけなくなってしまいました。通りを歩く人の数も大幅に減ってしまった現状を見ると、それだけ事態が深刻化しているのを感じます。 感染を避けるには不要な外出は控えるべしとの事で、この機には自宅でおとなしくオーディオと戯れているのが正解なのかもしれません。 さて今回のメルマガは、メンテナンスの一環として「ネジの緩みをチェックしよう!」をテーマにお話しいたします。 ネジが緩む原因は色々ありますが、オーディオ機器では留める対象が重量物であったり、熱や振動にさらされたりと、緩みやすい要因が多いように思います。 |
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●本体脚部(インシュレーター) いちばん緩みがちなのは、機器の重量と振動を一手に受ける「脚部」のネジで間違いないでしょう。脚部が手で触って回せるようなら、ネジが緩んでいる状態です。 隣の写真は本体を裏返した様子。4つの脚がありますが、増し締めをする前に、実際に設置して状態を確認してみましょう。 |
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隣の写真のように1箇所だけ脚部が浮いている、本体を平らな面に置いてもガタつく、といった場合は、脚部のネジが緩んでいる可能性があります。 |
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脚部はたいていプラスのネジで留めてある事が多いですね。 必要以上に強く締めると破損につながるので、「絶対に緩むんじゃねえぞ!」と力を込めるのではなく、「緩んだらまた締めてあげるからね」くらいの気持ちで臨みましょう。 ドライバーは回す方向の力が入りすぎるとネジ穴がなめてしまうので、「押す力が7割、回す力が3割」くらいの感覚で力加減を調節。4箇所それぞれのネジをドライバーで均等に締め直すと… |
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脚浮きが解消されました! 長期間放置していた機器なのでネジが緩んでいただけでなく、筐体と脚部の隙間にホコリ汚れが付着していたので、それをクリーニングしたのも効果的だったのかもしれません。 これでガタつきが無くなり設置状態が安定するので、音質的にも好結果となるはずです。 毎年とは言いませんが、2〜3年に一度は確認したい所ですね。 |
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●スタンドの緩みを点検 いちど設置したらそうそう触る場所ではありませんが、スピーカースタンドも身近なネジ緩みポイントのひとつ。 スタンドの緩みはセッティング上、ガタつきの原因となります。音質に悪影響があるだけでなく、安全面からみても緩みは厳禁ですので要注意です。 |
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スタンドの構造にもよりますが、天板、支柱、底板のパーツをネジで留めている仕組みが一般的。 一旦スピーカーをどける必要があるため少しばかり面倒な作業となりますが、安全と高音質を保つにはこういった地道なメンテナンスは避けては通れません。気になったらその時すぐにチェックしてしまうのが吉です。 また、スパイクを使用している際はそちらも確認しましょう。 |
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こちらはTAOC製スピーカースタンドの取扱説明書。 ここではネジをきつく締める事が推奨されています。 |
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スピーカーまわりにも気になるネジが… ●スピーカーユニットの取付ネジ 振動の真っ只中に位置するスピーカーユニット取付ネジ。音の出方にダイレクトに影響する箇所ですので、緩みがないか心配です。特に大型ウーファーは振動も激しいので、緩みがないかよく確認したいですね。 しっかり固定されていないとビビリ音の原因となるかもしれません。 |
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●ホーンスピーカーについて 大型ホーンスピーカーのユーザーは、特にネジの緩みには敏感でなければなりません。 ホーンを固定する金具や、アングルを決めるステーの緩みは落下事故につながりかねないので、定期的な点検を心がけて下さい。ここでは我が家のホーンスピーカーを例に点検箇所を確認していきます。 |
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隣の写真はエンクロージャーとホーンの固定部分。 ネジ受けはナットでしたので、スパナで締めてあげます。ここがしっかり留まっていないと、ホーンに不要な響きが乗ってしまうかも? |
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ホーンとドライバーの固定部分。 こちらも同様にナットで留められています。 |
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こちらはステー部分の写真。今回点検したところ、ステーとエンクロージャーの固定部分のネジに緩みがありました。 我が家の場合、高域用ドライバーが非常に重たいわりに付属のステーが貧弱で心許なかったので、追加としてドライバー下部にレンガ+インシュレーターを設置して台座としています。これなら万が一ステーのネジが緩んでも倒れる心配はありません。 音質も若干の変化を見せますし、このようなアレンジもオーディオファイルの楽しみのひとつなのです。 |
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●実験 ネジが緩んでいると、機器の動作にどのくらい影響があるのか? 今回は実験として、アイソレーション・レギュレーターのトップカバー/シャーシ間の固定ネジを少し緩めてみました。 ★★故障の原因となりますので真似をしないで下さい★★ |
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写真では分かりませんが、この状態で電源を入れると、トランスの唸りがシャーシ全体にまで伝わり、共振・唸り音が倍増しました。これはひどい。音を鳴らして音質チェックする気にもなりませんでした。 各部がネジでしっかり固定されていてこそ、正しい動作状態が保てるという事なのですね。 |
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●その他いろいろ その他にも締めたくなるネジがたくさん…。 スピーカー端子もネジの一種ですね。こちらも、たまに触ると少し緩んでいる事が多々あります。締め付けの圧により経年でケーブルの撚り線がつぶれてわずかに隙間ができるのです。 見つけたらそっと締め直してあげてください。 |
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ボリュームノブにもネジを発見! これが緩むと、つまみと軸が固定されず、あそびができてしまいます。構造によっては、空回りしてしまう物もあるでしょう。 操作感触に違和感があれば、緩んでいないか確認してみましょう。 |
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CD・DVDラックの耐震用固定金具の緩みもチェック! |
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隣の写真は珍しい星形タイプのネジ。工具がないので締めたくても締められない…。 ここは触らない方がいいかも? |
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こちらは街で見かけた屋外用コンセント。ネジが緩んでカバーが外れかかっています。 締めてあげたい… というかこのままでは危ないですね。保守点検を怠っている証左であり、こうはなりたくないものです。 |
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●締めてはいけないネジもある ここで注意点をひとつ。ハイエンド機では、高精度な組み立て技術の為にネジのトルク(締める力)が決まっている物があります。こういった場合、本来の締め方以外で調整すると音質に悪影響がでてしまう可能性があり要注意です。 ネジもプラスやマイナス、六角穴ではなく、特殊な工具でしか締められないようになっている物も見たことがあります。つまり素人は触ってくれるなという事の無言の意思表示でしょうか。 |
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また、ネジの取り外し行為により保証が受けられなくなる場合などもあるので、取扱説明書と保証書の内容で関連項目があるかは熟読すべし、と心得ておきましょう。自己責任となるのが心配ならメーカーに点検に出す事をお勧めします。 最近見かけたなかではMicropureのスピーカーが印象的でした。取扱説明書には、音質が変わってしまい元に戻せなくなるので絶対に取り付けネジを回さないようにとの大きな注意書きが目を引きました。 |
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●工具 我が家の工具入れの中から、ネジ締めに関連する工具をざっと集めてみました。探せばまだ出てくるはずですが、よく使う工具といえばこんなところでしょうか。同じ形でもサイズが違えば当然適合しないので、その分だけ種類というか数は多くなります…。 たくさんあると管理は大変ですが、必要な工具が揃っていればとっさの機器のお手入れも安心して実施できるというもの。備えあれば憂いなし、ですね。 個人的には「両口スパナ」が好き。 |
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●まとめ ネジの緩みは安全上の問題だけでなく、共振による音質の低下にも影響があります。作業自体はそれほど時間のかかる事でもありませんので、設置場所の入れ替えやお掃除の際に確認してみてはいかがでしょうか。 定期的な状態チェックは音質低下を防止するだけでなく、精神衛生的にもよろしいかと思います。 |
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★★★ おまけ ★★★ 高音質で鑑賞したいオススメ映画をご紹介! 映画「コンテイジョン」。2011年製作、スティーブン・ソダーバーグ監督作品。致死率の極めて高い未知のウイルス感染症が発症、世界的なパンデミックに陥っていく様子を豪華キャストで描いたスリラー。 音もなく近づくウイルスの恐怖が、実録風の贅肉を削ぎ落したシャープな演出スタイルでじわりと迫るパンデミック系映画の秀作。 この時期に不謹慎な…という事なかれ。感染区画の封鎖、医師不足、デマの流布に暴動…。現実のウイルス騒動とリンクする場面も多く、ここ最近巷で再評価の勢いが高まっている注目の一本です。 |
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それでは、今回はこの辺で失礼致します。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。 ハイファイ堂秋葉原店 北村 ●ハイファイ堂秋葉原店:〒101-0021 東京都千代田区外神田5-3-12清和ビル1階 TEL (03)5818-4751 |
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