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レコマ君のジャズレコード独り言 2013年01月18日 レコマ君 今回は、「新年特別号」(3) です。 |
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「A LOVE SUPREME=至上の愛 / JOHN COLTRANE」 がレコーディングされた前後の背景にある録音から「コルトレーン」が歩む道程を見てゆきます。 |
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その前に、前回紹介しました「Ascension / John Coltrane」 Impulse A 95 の「エディション−1」と「エディション−2」の件について述べます。 この二つの「エディション」は単に「テイク」違いでなく、当時「エディション−1」がリイッシュされて、約1000枚のプレスがされ、次のプレス時に「エディション−2」に差し替えられたいわくつきのモノだ。 顕著な違いは「エルビン・ジョーンズ」のドラムソロの有る無しだ。 |
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「ASCENSION / JOHN COLTRANE」 IMPULSE AS 95 Freddie Hubbard, Dewey Johnson (trumpet) Marion Brown, John Tchicai (alto saxophone) John Coltrane, Pharoah Sanders, Archie Shepp (tenor saxophone) McCoy Tyner (piano) Art Davis, Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums) 1965 録音 と「EDITION 2」のスタンパー。 |
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通称「セカンド」とされている「エディション−2」盤には、「ジャケット」、「ラベル」の仕様は同じだが、「デッド・ワックス」部に資料のように「EDITION 2」と刻まれている。 ただ当時日本に入荷したものは、「直輸入盤」としてこの「エディション−1」盤(EDITIONの表記は無い)がほとんどと考えられる。(1000枚のプレスのことから推察してだが) このようなことから「EDITION 2」のスタンパー盤のほうが珍しいかもしれない。 |
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この二つのテイクは実際に2度のセッションを行ったものと言われている。このレコーディングのための「リハ」がされていなくて、本番で即興性を大切にしたようだ。 演奏を聴いた感想では、「エディション−2」の方が少し「まとまり」を感じる。「エディション−1」は「とまどい」のようなものが聴ける。「エルビン」のドラムも彼らしいダイナミックさがかけているように感じる。 「エディション−1」のラストに「エルビン」のソロが入っているが、「エディション−2」ではこのパートが入っていないバージョンになっている。 このアルバムから「コルトレーン」は完全に「フリー」の世界に入っていくのだ。 |
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この1965年は「コルトレーン」のレコーディングが最も多く行われているが、この「ASCENSION」は「コルトレーン」の「フリー宣言」とも言えるアルバムだ。 |
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「TRANSITION=変遷(邦題) / John Coltrane 」 IMPULSE AS 9195 John Coltrane (tenor saxophone) McCoy Tyner (piano) Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums) 1965 年録音 |
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これも「コルトレーン」没後に発表されたアルバム。 B 面の組曲は5 のパートで構成されている。 パート 1 Prayer And Meditation: Day (祈りと冥想:昼) パート 2 Peace And After (平和とその後) パート 3 Prayer And Meditation: Evening パート 4 Affirmation (祈りと冥想:夕べの確言) パート 5 Prayer And Meditation: 4 A.M. (祈りと冥想:午前4時) と邦題がつけられている。 |
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「SELFLESSNESS FEATURING MY FAVORITE THINGS / JOHN COLTRANE」 IMPULSE AS 9161 |
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Donald Garrett (bass clarinet, bass) John Coltrane, Pharoah Sanders (tenor saxophone) McCoy Tyner (piano) Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums) Frank Butler (drums, percussion) Juno Lewis (vocals, percussion) 1965 年録音 |
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このアルバムのタイトル・ナンバーの「Selflessness」は'65年のレコーディング。 「エリック・ドルフィー」らを含むセッションだが、100% 「フリー」ではない。 |
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「EXPRESSION / JOHN COLTRANE」 IMPULSE AS 9120 Pharoah Sanders (flute, piccolo -1) John Coltrane (flute, tenor sax) Alice Coltrane (piano) Jimmy Garrison (bass) Rashied Ali (drums) 1967 録音 |
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この遺作となった「Expression」は'65年から「フリー」の世界に入った「コルトレーン」がその集大成!としてレコーディングしたと思われる作品で、「A Love Supreme=至上の愛」に通じるものを感じる作品だ。 セッションもメンバーは先のモノとは変わっているが、素晴らしい「アルバム」に仕上がっている。この時まで「ルディー・バン・ゲルダー」が付き添っている。この後、「IMPULSE」から彼は去っていくのだ。 |
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この「ディスク」には片面「VANGELDER・スタンパー」盤と、両面「VANGELDER・スタンパー」盤が存在する。これも「ルディー・バン・ゲルダー」の関与が途中になったことによるものとも推察される。 |
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「コルトレーン」のアルバムについては、又機会を作って述べてみたいと考えています。 |
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