ハイファイ堂メールマガジン

どうもサービスの伊東です。今回もコンデンサの種類と特徴について少々。　ところで、コンデンサの製造メーカー判別法をご存知でしょうか？　それは、コンデンサの頭の印をみればわかるらしいのです。　ちなみにY字が日本ケミコン、Xがニチコンらしいのですが...。

確かにXであるが....。では、コンデンサの種類について説明していきましょう。コンデンサの構造は基本的には二枚の電極板を向かい合わせにした構造を持っています。ここに直流電圧をかけると、それぞれの電極に電荷と呼ばれる電気が蓄えられ、蓄えている途中では電流が流れます。蓄えきった状態では電流は流れなくなります。
右の写真は、電源部の平滑用アルミ電解コンデンサです。電源トランスからの交流電圧を、ダイオードもしくは、ブリッジで全波整流された後に配し、リップルを除去する役割があります。　電解コンデンサの大きな特徴は極性（プラス電極、マイナス電極が決まっている）があることです。普通はコンデンサ自体にマイナス側の足を示す表示が付いています。また、かけられる電圧、容量（電気を蓄えられる量）も表示されています。極性を間違えたり、電圧が高すぎたりすると、コンデンサが破裂（パーンと音を立てて飛び散るので非常に危険）してしまいます。このコンデンサは１μＦから数千μＦ、数万μＦなど比較的大きな容量が得られ、主に上述した電源の平滑回路、低周波バイパス（低周波成分をアースなどに逃がして回路動作に悪影響を与えない）などに使われます。ただ、コイル成分が多く高周波には向きません。（周波数特性が悪いと言う）　また中の電解液が漏れ、他の電子パーツに悪影響を及ぼしたり腐食させたりと経年劣化が著しいコンデンサといえます。
	次にタンタルコンデンサです。電極にタンタルという材料を使っている電解コンデンサです。アルミ電解と同様、比較的大きな容量を得ることが出来ます。また、温度の変化によって容量が変化する。容量が変化しない方が特性が良いといいます。周波数特性とも電解コンデンサより優れています。　アルミ電解コンデンサはクラフト紙などに電解液をしみ込ませたものを金属アルミで挟み、巻き付けた構造をしていますが、タンタル電解コンデンサの場合はタンタル・パウダを焼結して固めたときにできる隙間を利用する構造となっており、巻き取り構造でないため上述のように特性が良いのだそうです。　このコンデンサも極性があり、通常、コンデンサ自体に＋の記号で電極を表しています。これも絶対に間違えてはいけません。価格は電解コンデンサよりも高価であり、温度による容量変化がシビアな回路、ある程度周波数の高い回路などに使用します。また、アルミ電解コンデンサで発生するスパイク状の電流が出ないので、アナログの信号系にはタンタル・コンデンサを使うのが常識だそうです。
次にスチロールコンデンサです。　極性はないですが、極性を付けている製品もあります。アルミ電極と銅電極のものがあり、外層はエポキシ樹脂で固められている製品が多い。コイル状にフィルムを巻いて作られているため、インダクタンスが大きく高周波特性が悪い。タイミング回路など、主として低周波回路に用いられる。　またNFB回路に使われています。
今回、他の雑誌などから引用した文章が多かったので、次回からもっと深い内容にできればと思います。この辺で失礼します。