ハイファイ堂メールマガジン

gyoumu

どうもサービスのイトウです。しつこいようですが、今回もAU-D907の修理についてお話します。前回は、フォノイコライザー回路のオフセットが0をとれない理由を推測でお話させていただきました。　どうしてもあきらめきれないので、最後の悪あがきをしてみました。
まずはじめに、差動FETのゲートの電圧をチェックします。片方は入力で、もう片方はイコライジングするためのフィードバックでゲートへ帰ってきます。入力のほうは、電圧が0なのですが、フィードバックのほうは、-17ｍＶでています。フィードバック時に、電圧降下し、シャーシとゲート（シャーシとゲート間の抵抗は小さい）で分圧しているにもかかわらずこの電圧が発生しているということは、やはりオフセットはかなりのずれがあります。シャーシと出力間で−10Ｖ以上かかっています。　写真は、フィードバック時に通過する抵抗とコンデンサで、ここでイコライジングを決定しています。
	このフィードバック回路を省き、完全に直結にしてしまいます。フィードバックはかからないので、FETのゲートは0同士でバランスがとれます。　この状態だと、パワートランジスタをつけてもオフセットを0付近へもっていくことが可能になります。しかし、フィードバックがかからないので、ボリュームをあげていくと、波形はノイズだらけになります。　ドライブ段でのベース電圧はＡ石、Ｃ石共に広がりすぎているので、アイドル電流を流しすぎているようです。
そこで、アイドル電流を調整する半固定抵抗1ＫΩをつけてみます。アイドル電流の決定をＭＶ103というダイオード（バリキャップのようなのだが）とその電流制限抵抗330Ωでしている。この330Ωの抵抗と並列にこの1Ｋの半固定抵抗を取付けます。抵抗は中点の500Ωから開始します（ねじ式のけっこう高級なやつなので電圧の急激な変動はなし）。
	基盤へうまくとりつけて、早速調整を開始します。　バイアス電圧が広がりすぎているので、抵抗値を小さくしてバイアス電圧を狭くします。　ある抵抗値を超えると電流はながれなくなり、オフセットは０付近までさがり、バイアス電圧も正常な値を示しました。　結局、アイドル電流を流さない状態なので、パワートランジスタをはずした状態と変わらない。ただ、パワートランジスタをつけた分、信号出力の余裕はでてくるが。
今回は、この辺で失礼します。

大須本店

〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須3-14-37 (052)249-2600

秋葉原店

〒101-0021 東京都千代田区外神田5-3-12清和ビル1F　3F (03)5818-4751

日本橋店

〒556-0005 大阪市浪速区日本橋 4-6-9 (06)4396-7611

福岡店

〒810-0041 福岡市中央区大名2-6-40 文學の森ビル1F (092)724-3681

営業時間

11:00～20:00／福岡店のみ水曜定休

お問い合わせはこちらをクリック

株式会社ハイファイ堂トップページ