「トランペット」若手トランペッター 今週のおすすめはCD2枚です。ご応募いただいた皆様から抽選で各1枚ずつプレゼントします。お名前、送り先、ご希望のCD(「サウンズ・イン・マイ・ライフ」か「スターダスト」)を明記の上、下記メールアドレスまでご応募ください。 mailto:merumaga@hifido.co.jp 締め切り日時は11/1(木)21:00です。当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。 |
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コンのおすすめCD その1ドミニク・ファリナッチ 「サウンズ・イン・マイ・ライフ」 ドミニク・ファリナッチ(tp)、ステイシー・ディラード(ts)、ミヤコ・カタクラ(p)、ヤスシ・ナカムラ(b)、カーメン・メントーレjr,(ds) 2007年1月NYで録音 M&Iカンパニー MYCJ-30419 2007/4/18 発売 曲名 1) ザ・シング・トゥ・ドゥ 2) フラメンコ・スケッチ 3) 恋とはこんな物かしら 4) ザ・パー・スイート 5) 言い出しかねて 6) ビジョンズ 7) ペヨーテ 9) メモリーズ 10)モナズ・ムード |
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若くてこんなにもトランペットでバラードをしっとりと聴かせてくれるドミニク・ファリナッチのアルバム第6弾の登場だ。2003年「マンハッタン・ドリームス」でデビューして4年になるが、今回もその落ちつき払った見事なプレイはファンを魅了してやまないであろう。ドミニク・ファリナッチはかなり渋いトランペッターだということだが、美しい音色と端正なフレーズによって音を創り上げていくタイプであって、あのトランペットの大先輩であるライアン・カイザーのようにじっくり聴き込まないと味が分からないほど難しいタイプではない。 まず、最初1)「ザ・シング・トゥ・ドゥ」では、ふくよかな音色で渋く奏でられるストレートな音色からスタート。2)「フラメンコ・スケッチ」ではご機嫌な素晴らしいミュートプレイを披露してくれているのが嬉しいではないか。それはまた8)「マイ・ファニー・バレンタイン」でもミュートの妙技を頼もしく聴かせてくれている。3)「恋とはこんな物かしら」では、す速いテンポでヤスシ・ナカムラのドラムスと掛け合う上手さは、聴いている側にドキドキ感を与えてくれる。何ともスリルがあって面白い内容に満足感が増してくる。 ドミニク・ファリナッチをフォローしている面々も、あまり目立たないが好リードでいい音を楽しませてくれている。今回もそうだがドミニクのトランペットを前面に押し出し、あくまでも脇役という形をとった音質だが、こちらとしてはオーディオ的に聴く方なので、もう少し脇役にも特徴を表に出せばもっと盛り上がり、ドミニクのトランペットも生きてこようというものだ。だが今回もう一人ステイシー・ディラードのテナーサックス1),4),7),10)で、これまた絶妙で会心のテナーサウンドを聴かせてくれている。心地いい響きの音で存分楽しませてもらった。サウンドもまさにドミニク・ファリナッチのバラードプレイが冴える絶品の一作だ。 |
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コンのおすすめCD その2市原ひかり 「スターダスト」 市原ひかり(tp,flh)、アダム・バーンバウム(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、ビクター・ルイス(ds)、アーロン・ヘイック(as)、ウェイン・エスコフェリィ(ts) 2007年1月ザ・スタジオ/NY録音 ポニーキャニオン PCCY-60006 2007/5/16発売 曲名 1) ブルー・マイナー 2) スターダスト 3) 星に願いを 4) スカイラーク 5) 走馬灯 6) シェルブールの雨傘 7) スマイル 8) アイ・リメンバー・クリフォード 9) アンド・ゼイ・リブド・ハピリー・エヴァー・アフター |
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今、世界的にも日本人女性が輝いている。2007年カンヌ映画祭で河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」が日本人女性監督として初めてグランプリを受賞した。また2007年度ミス・ユニバース・コンテスト世界大会において原理世さんが世界の美の頂点(優勝)を極めた。日本人としては59年の児島明子さん以来48年ぶりの快挙となる素晴らしいことだ。ジャズ界でも日本人女性アーティストが活躍している。聞くところによると、最近はジャズの世界で女性ミュージシャンが活躍するのは、学校の吹奏楽部に占める女性の割合も断然多いからということだ。日本の若きジャズ・アーティスト市原ひかりも中学校入学と同時に吹奏楽部に入部して、すぐにトランペットを手にしたという。トランペットには人一倍の情熱を注いできたということで、その甲斐あってか有名なトランペッターとの出会いも多くあったと聞く。本格的にトランペッターとして道を自ら選び、日本のベテラン・トランペッター原朋直氏に4年間みっちりと師事して切磋琢磨し、今日の地位を築き上げたのだ。 市原ひかりの第3弾となるアルバムが発売された。世界でも女性トランペッターは珍しくはないが、アーティスとしての数は少ない。日本では殆どといっていいくらい女性トランペッターは存在しないのではないか。第1作「一番の幸せ」に続き前作の「サラ・スマイル」が好評だっただけに今回も期待がかかる。1)「ブルー・マイナー」では市原の感性が読み取れるような、豊かで芳醇な響きを聴かせてくれている。前作の「サラ・スマイル」では 若さゆえ”上手さはとにかくとして”と評されたが、今作は繊細にして鮮明な音で息の長いパートも難なくこなしている。3)「星に願いを」では思い切り哀愁を込める独自の奏法で切り込んでいく。以前よりテクニックの上手さも増してきているようにも感じ取れる。同じく若手のアダム・バーンバウム(p)の功も奏するところもあって、自分自身の音色を鮮明に表に出しリラックスしながら、キッチリと決めるところはよく解釈して演奏している。また2)「スターダスト」4)「スカイラーク」などのスローバラードではストレートなトーンが聴く者を酔わせる。8)「アイ・リメンバー・クリフォード」では、市原ひかりの音色が生きた演奏をしてくれているのが頼もしくもあった。 「ひかり」という名前にも似たキラキラ光る斬新な感覚である。のびのびとしたプレイには気負いがなく、ゆったりとした気分で奏でていく。感性を研ぎ澄ませながら放たれるジャズ・トランペット・トーンは素晴らしく魅了される。 |
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