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2008年10月3日おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。コンのおすすめCD　松尾明トリオ　「ベサメ・ムーチョ」　オーディオビギナーズカプのおすすめCD　Olivier Antunes　「Alice In Wonderland」　大須本店
コンのおすすめCD 松尾　明トリオ「ベサメ・ムーチョ」松尾　明(ds)、寺村容子(p)、嶌田憲二(b)、西田　幹(btb)、MAYA(vo) 2008年5月横浜で録音ディスクユニオン TYR-1003 2008/7/25 発売曲名 1) アングリー・ドッグス 2) ルシニョール 3) スウィンギン・ザ・サンバ 4) ベサメ・ムーチョ 5) エリンバリ・エクスプレス 6) ルンバ・デ・カフォン 7) ランデヴー 8) ジョージア・オン・マイ・マインド 9) 溢れ出る涙 10)クエスチョン・アンド・アンサー 11)アイ・サレンダー・ディア 12)グッドバイ
松尾明トリオの前作「アローン・トゥゲザー」に続く第2作目のアルバムは言わずと知れたオーディオにも力を入れる辛口ジャズ評論家寺島靖国氏がプロデュースした作品だ。演奏といい音質も見事なもので、さすがオーディオにも情熱を注いだニューアルバムだと感心を抱かせるものだ。ジャズ及びオーディオ的に聴いても高録音だが、音質は極めて個性的でメリハリが強く、さらに鮮度も高いので一般のリスナーが聴けば、好き嫌いが分かれるところでもある。　早速1)「アングリー・ドッグス」から聴いてみた。やはり音の洪水のようである。本来この曲は静かに奏でられていくものだが、急速にリズムを刻み、哀愁どころではないスピードでスイングしていく。以下2)「ルシニョール」、3)「スウィンギン・ザ・サンバ」、4)「ベサメ・ムーチョ」でも、「ジャズは心地よくスイングするのだ！」という演奏者とプロデューサーの意向が一致したという。このようなスイングジャズはオーディオ的に聴いても歓迎するものだ。6)「ルンバ・デ・カフォン」、7)「ランデヴー」においても、かなりリズムに工夫がされていてジャズに必要な乾いた空気を呼び込み、ラテン系のエキゾチックなアドリブが心地いい。8)「ジョージア・オン・マイ・マインド」では、唯一MAYAのボーカルが激しい音に対して心を癒してくれる。このようなボーカルは歓迎するもので前作でもそうだったが、一曲だけではちょっと物足りない。　オーディオ的に聴いて音質がよかったのは6)「ルンバ・デ・カフォン」で、バス・トロンボーンの哀愁漂う分厚いメロディが朗々と奏でられて行くところは、このような音を好むリスナーにとっては、メリハリ、明解、華やか、艶や等がいっそう光り輝き、まさに最高潮に達する瞬間でもある。筆者としては好みであるが、寺島靖国氏がプロデュースしたということもあり、音はあまりにも個性が強く打ち出されている。音質では好みが分かれるのも確かだろう。
カプのおすすめCD Olivier Antunes 「Alice In Wonderland」 Olivier Antunes(p)、Jesper Bodilsen(b)、Morten Lund(ds) 曲目 1)Nature Boy 2)I Could Write A Book 3)Alice In Wonderland 4)I Love You 5)The Peacocks 6)Dear Old Stockholm 7)My Foolish Heart 8)When Lights Are Low 9)Stolen Moment 10)All Of You
ここのところトリオ・ジャズやヨーロピアン・ジャズのおすすめが続いているように思います。ということで今回は・・・。やっぱりトリオ＆ヨーロピアン・ジャズということにしました。楽曲リストを見て頂くとお分かりかと思いますが、私のようなジャズ・ビギナーでも耳にしたことがあるタイトル或いは旋律に関心を抱くのではないでしょうか。　1)“Nature Boy” はとても物悲しい旋律に吸い込まれながらもセンシティブなピアノタッチにはっとさせられます。イェスパー・ボディルセンのベースとモーテン・ルンドのドラムスがサポートする名脇役に圧巻です。2) “I Could Write A book” ではモーテンの秀逸なブラッシュ・ワーク・ソロから徐々に三者がグルーブしていきます。トリオ演奏の醍醐味ともいえるのではないでしょうか。タイトル曲の3) Alice In Wonderland” は表情豊かな演奏でドラマティックスに奏でます。コール・ポーター作4）”I Love You”では軽快なスインギーサウンドに乗せます。私が好きな楽曲の5)&6)。5)“ The Peacocks” はスローバラードで 6)“Dear Old Stockholm” はイントロから哀愁漂うメロディーに惹きつけられます。弾力のあるイェスパーのウッディーなベース・ソロ・パートを機に、ブラッシュ・ワークやシンバルで彩を与えるモーテンのドラムスとオリヴィエのセンス溢れる音選びが、三位一体となりとても愉しく仕上げられています。7)” My Foolish Heart” 歌心とエレガントさを兼ね備えたオリヴィエのピアノ・ワークに聴き惚れてしまいました。8)”When Lights Are Low” 力み無くゆったりとスインギーに奏でます。9) “Stolen Moment” はブルージーな翳りが大好きなcappuccinoのお気に入りです。アルバム最後を飾る”All Of You” を聴きながらあなたは心地よい眠りについているかもしれませんよ。　秋の気配を感じる今日この頃、昼間のアドレナリンを沈静化する作用があり安心して聴けるトラディショナル。ご試聴ご希望の方はご遠慮なく店頭スタッフにお申し付けください。お待ちしております。（＾＾）