2010年01月01日おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCDその1 ジャッキー・ライアン 「スピーク・ロウ」 オーディオビギナーズ コンのおすすめCDその2 アマンダ・ブレッカー 「ブラジリアン・パッション」 京都店 |
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コンのおすすめCDその1ジャッキー・ライアン 「スピーク・ロウ」 ジャッキー・ライアン(vo)、ジェレミー・ベルト(tp,flh)、エリック・アレキサンダー(ts)、サイライス・チェスナット(p)、ホメロ・ルバンボ(g)、レイ・ドラモンド(b)、カール・アレン(ds) 2006年8月、2008年1月ハリウッドで録音 EMIミュージック・ジャパンTOCJ-66470 2009/5/27発売 曲名 1)ドゥージー 2)スピーク・ロウ 3)十字路 4)ドゥ・サムシング 5)オポチューニティ・プリーズ・ノック 6)あなたと夜を 7) ブリガス・ヌンカ・マイス〜ア・フェリシダージ 8) テル・ミー・モア・アンド・モア・アンド・ゼン・サム 9) ダット・デア 10)雨の降る夜 11)マイ・ハウ・ザ・タイム・ゴーズ・バイ 12)ソラメンテ・ウナ・ベス |
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ジャズ・ボーカルは最高な気分にさせてくれる。最近、女性ジャズ・シンガーのデビューが著しい中、特にジャッキー・ライアンの歌声は素晴しいものだ。 1)「ドゥージー」を聴いても、アコースティックなギターのホメロ・ルバンボの上手さと相まって、彼女はゆったりと伸び伸びと唄っていく。この1曲を聴く限り往年のサラ・ボーンのイメージに似たボーカル・プレイでもあるようだ。2)「スピーク・ロウ」も軽快なノリで、鮮明で若さ溢れんばかりの歌唱力に驚いた。ボサノバの3)「十字路」は一転して細やかで透明感ある表現である。これまた素晴しい。4)「ドゥ・サムシング」も高音の美しい響きはさすがで安心して聴いていられる。5)「オポチューニティ・プリーズ・ノック」、6)「あなたと夜を」はギター奏者ホメロ・ルバンボもご機嫌で快調に飛ばしていく。7) 「ブリガス・ヌンカ・マイス〜ア・フェリシダージ」、8)「テル・ミー・モア・アンド・モア・アンド・ゼン・サム」も、何時までも安心して聴いていられるところが実に気持ちいいのである。9)「ダット・デア」、10) 「雨の降る夜」でも、ホメロ・ルバンボのギターの音色はご機嫌で、ジャッキーの歌声に乗せられ快調に飛ばしていく。ジャッキーのよいところばかりを引き出しているようでもある。11)「マイ・ハウ・ザ・タイム・ゴーズ・バイ」においても決して重たすぎず、12)「ソラメンテ・ウナ・ベス」は美しく伸びやかでブルージーなボーカル・サウンドを一段と輝かせているようでもあった。 サウンドもピアノのサイライス・チェスナット、テナーのエリック・アレキサンダー、ギターのホメロ・ルバンボの音色のいいリズムと、最もピュアな美しさを情熱的にアプローチしていくリズム隊に支えられ、ジャッキーの歌声と気品が輝く。 |
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コンのおすすめCDその2アマンダ・ブレッカー 「ブラジリアン・パッション」 アマンダ・ブレッカー(vo)、オスカー・カストロ・ネビス(g)、ロス・トラウト(g)、アンディ・エズリン(p,key)、ゼブ・キャッツ(b)、レイ・マチーカ(ds) イバン・リンス(vo)、アンディ・スニッツァー(ts)、デビッド・マシューズ(arr) 2009年3月NYで録音 バーズレコード XQDJ-1011 2009/6/17発売 曲名 1)アイ・アイ・アイ・アイ・アイ 2)フェリシダージ 3)メンド・トゥ・ビー 4)おいしい水 5)オン・アンド・オン 6)イン・ザ・サン 7)レンブラ・ジ・ミン 8)フライ・トゥ・ザ・ムーン 9) ディナイ・ディナイ 10) サースティ 11)ノーブリ・バガブンド 12)ザット・ダンス 13)枯葉 |
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アマンダ・ブレッカーのデビュー作はボサノバだったが、今作も同じく若い彼女がボサノバをテーマに取り組んだポップ・ミュージックである。ジャズと、ロック、エスニック・ミュージックこそがまさに似合いそうなブラジリアン・パッションだ。アマンダは今までもロック、ポップ、ジャズなどを歌いこなしてきたということで、新しい感覚を取り入れ、今後が大いに期待されるボーカリストである。 まず1)「アイ・アイ・アイ・アイ・アイ」、7)「レンブラ・ジ・ミン」の2曲はゲストのイバン・リンス(vo)とのデュエットである。イバン・リンスのオリジナル曲ということだが、ブラジリアンで軽快なミディアム・テンポで二人の呼吸もピタリと合い、アマンダが気持ちよさそうに歌っているのが可憐な感じだ。イバン・リンスのセクシーな声と純粋なアマンダのハーモニーが非常によくマッチしている。3)「メンド・トゥ・ビー」も、軽快なリズムで歌い上げ、その声は青空のように澄み切っている。ブラジルの風土が生んだ4)「おいしい水」は聴きなれた曲だが、アマンダはブラジル民族の香りがするかのような見事な歌声で再現してみせる。5)「オン・アンド・オン」はポップな曲でアマンダ独特の若さ溢れんばかりの上質な歌声は実に親しみやすい。6)「イン・ザ・サン」では、アンディ・スニッツァーの力強いテナーが絡み、若いアマンダにとってはロック思考のワールド・ミュージックとジャズを融合したように作り上げていくのだ。8)「フライ・トゥ・ザ・ムーン」これもボサノバで演奏されることが多い曲で、少し軽やかなリズムに乗ってアマンダは触れ合うような感触で歌っている。テナーのアンディ・スニッツァーも軽やかに流していくところが様になっている。アマンダ自らの作曲という9) 「ディナイ・ディナイ」は軽いポップス系の曲でマシューズのアレンジで生き生きと唄っていく。聴くとソング・ライティングの素質も十分あり、ボーカル同様将来が実に楽しみでもある。10)「サースティ」もアマンダの曲で、彼女の歌おうとしているロック志向に沿ってマシューズが的を当てたような表現力で唄っていくのである。12)「ザット・ダンス」はマシューズオリジナルのポップス曲である。繊細なタッチを刻みながらアマンダは情感も込める。またシャンソンで一番スタンダードな13)「枯葉」において、フランス語が今回のアルバムに相応しく英語とブラジリアン的な独特の表現によってより親しみやすい。 サウンドはアマンダのボーカルが中央に定位し、新鮮でしっかりした声質で耳に優しく聴こえる。ピアノ、サックスやギターなども生々しく奏でられ、質の良い深さのある音場感と臨場感もよく、そこに心地よく響きわたる艶やかな音質がボーカルをいっそう引き立てている。 |
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メルマガ読者の皆さん、今年もコン&カプは明るく楽しいCDアルバムをお届けしていきたいと意気込んでいます。試聴はハイファイ堂の各店舗でお気軽にどうぞ。スタッフ一同、皆様の心を酔わせる音でお待ちしております。 |
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