ハイファイ堂メールマガジン

いつもハイファイ堂メールマガジンをご閲覧頂きありがとうございます。新年明けましておめでとうございます、ハイファイ堂京都店の東(あずま)と申します。毎日京都鴨川を渡りハイファイ堂に通っていますが、京都は四季の情緒がストレートに感じ取れる所が好きです。観光シーズンは通勤電車が混み混みで大変ですが。。

今回は約2年ぶりにエンクロージャーをピックアップしようと思います。シリーズ第4弾になりますが、平面バッフルのご紹介。非常に単純な構造で、ただ単に板にスピーカーユニットを付けただけ。しかしながらきっちりと計算・製作出来れば最も実直なスピーカーでコストも安く言うことなしの形状です。

	その構造ですが、近年の多構造スピーカーと違って恐ろしく簡単！実に単純明快なスピーカーです。スピーカーユニットから発する音波は前側(赤線)から正周波数が出て、後側(青線)からは逆相の音波を出します。この音波を干渉させると打ち消し合い消失してしまうので遮ってしまおうというのが発送理論。極端に言えばこの板が大きければ大きい程良いのです。この干渉する現象ですが、ユニットだけでお聴きになられた方はご存知と思いますが低域になるに連れて作用が大きくなります。理由は高い周波数はレーザービームのように指向性が高く直線的に発するので干渉しにくく、低い周波数になるにつれ、波動のようなゆらゆらとした信号になり回り込んで干渉してしまいます。
いづれにしろこの形状は低域が非常に痩せてしまいます、四隅を折り曲げ後面開口型にして増幅する方法もありますがやはり痩せてしまいます。ウーファーの追加は必須！長所は何と言ってもそのすがすがしい鳴りっぷり！ユニットに負荷がかからないので、伸び伸びと澄んだ屈託の無い音質になります。なにしろユニットの制動を抑制する物が無いので、磁気回路の強いユニットは注意、過制動になりユニットを痛めてしまいますし何より特色が発揮出来ません。

当ハイファイ堂にも数点入荷したことがあります。

こちらはSIEMENSのCOAXIALスピーカー。バッフル形状にもよりますが通常20〜30万円/ペアでご案内しています。弦楽等響きの清らかな鳴り方がすばらしいスピーカーです。

こちらは少し応用編になる平面バッフルですが、APOGEEのCALIPER SIGNATURE。こちらも当社価格で20〜30万円ほど。リボン型のウーファーとツイーターを搭載しており音像の広さ・豊かさが魅力です。静電・コンデンサ形状のスピーカーも基本的には同じ特色を持ちます。
ご案内した平面スピーカーの特長ですが、一番の良い所は何と言っても簡単に作れる事。板が二枚あればステレオスピーカーが作れます。是非トライしてみて下さい。うまくいけばなかなかの高サウンドが手に入ります。とは言え奥が深いのもこの形状の醍醐味。セッティング箇所、バッフルサイズ、ユニットの配置箇所、バッフル板のサイズ・形状とリチューニングを行うところがてんこ盛り！改めてスピーカーの深みを感じて取れること間違い無しです。
やはりオーディオは一聴にして鳴らず。こうしてあれやこれやする事が醍醐味なのかも分かりません。ご相談は喜んでお受け致しますのでいつでもご連絡を。株式会社ハイファイ堂京都店　東貴之

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