スピーカーユニットの種類ハイファイ堂メールマガジン第745号京都商品部

スピーカーユニットの種類
ハイファイ堂メールマガジン第745号京都商品部

こんにちは、京都商品部の徳重です。これまで、ダイナミック型スピーカーユニット：マグネット＋ボイスコイル＋振動板という構造のユニットについてお話ししてきました。今回からは、リボン型・静電型・圧電型等のスピーカーユニットについて見ていきたいと思います。
まずはリボン型から。これはマグネットで生じた磁界の中に電流を流して振動させる（音を出す）という構造から、ダイナミック型の仲間ともいえるでしょう。振動させる部材にリボンのような、極薄の金属を短冊状にしたものを用いている事からこう呼ばれています。構造上、超高音域再生を得意とします。画像のPIONEER PT-R9のようなスーパーツイーターに用いられる事が多いです（ちなみにPT-R9のリボンの素材はベリリウムです）。
	超高域が得意なリボン型ユニットですが、中域・低域にもリボン型を用いたスピーカーが有ります。代表的なものがAPOGEEで、画像はメーカー名が冠された、高さがほぼ2mで重量140kgのモデル「APOGEE」です。これだけ大きいと、中低域用のリボンが運搬中の震動でたわむので、リボンとマグネットが接触しない様に注意する必要が有ります（仰向け状態での運搬は厳禁）。これは「DUETTA」「CALIPER」等、より小型のモデルも同様で、立てた状態か、無理ならば側面を下にして運搬します。いずれにせよ、コーン型ユニットならコーン紙の裏側に有る磁気回路が、ほぼ露出している状態のスピーカーですから、細心の注意を払います。
次に紹介するのはTechnicsのスーパーツイーターEAS-10TH1000です。構造はリボン型に近いですが、振動する部分にはアルミを蒸着させた（蒸着後エッチング加工にて成型）極薄のフィルムを用いており、リーフ（葉）型と呼ばれています。
	同じTechnics SB-7のツイーターも、リーフ型です。
今回最後はハイル型ユニットを紹介します。ハイル博士が発明した事からこのように呼ばれています。マグネット＋フィルムという構造ですが、フィルムの形状が独特で、電極を貼り付けたプリーツ状（波状）フィルムが、電流を流すと波状の山と谷の部分が開いたり閉じたりして振動する事により音を出す仕組みで、「ハイルドライバー」と呼ばれています。画像はESSのAMT-1で、高域ユニットにこのハイルドライバーを用いています。他、ELACの「JET」ツイーターも、ハイル型です。
次回は静電型スピーカーについてお話しさせて頂きます。宜しくお願い致します。

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こんにちは、京都商品部の徳重です。これまで、ダイナミック型スピーカーユニット：マグネット＋ボイスコイル＋振動板という構造のユニットについてお話ししてきました。今回からは、リボン型・静電型・圧電型等のスピーカーユニットについて見ていきたいと思います。
まずはリボン型から。これはマグネットで生じた磁界の中に電流を流して振動させる（音を出す）という構造から、ダイナミック型の仲間ともいえるでしょう。振動させる部材にリボンのような、極薄の金属を短冊状にしたものを用いている事からこう呼ばれています。構造上、超高音域再生を得意とします。画像のPIONEER PT-R9のようなスーパーツイーターに用いられる事が多いです（ちなみにPT-R9のリボンの素材はベリリウムです）。
	超高域が得意なリボン型ユニットですが、中域・低域にもリボン型を用いたスピーカーが有ります。代表的なものがAPOGEEで、画像はメーカー名が冠された、高さがほぼ2mで重量140kgのモデル「APOGEE」です。これだけ大きいと、中低域用のリボンが運搬中の震動でたわむので、リボンとマグネットが接触しない様に注意する必要が有ります（仰向け状態での運搬は厳禁）。これは「DUETTA」「CALIPER」等、より小型のモデルも同様で、立てた状態か、無理ならば側面を下にして運搬します。いずれにせよ、コーン型ユニットならコーン紙の裏側に有る磁気回路が、ほぼ露出している状態のスピーカーですから、細心の注意を払います。
次に紹介するのはTechnicsのスーパーツイーターEAS-10TH1000です。構造はリボン型に近いですが、振動する部分にはアルミを蒸着させた（蒸着後エッチング加工にて成型）極薄のフィルムを用いており、リーフ（葉）型と呼ばれています。
	同じTechnics SB-7のツイーターも、リーフ型です。
今回最後はハイル型ユニットを紹介します。ハイル博士が発明した事からこのように呼ばれています。マグネット＋フィルムという構造ですが、フィルムの形状が独特で、電極を貼り付けたプリーツ状（波状）フィルムが、電流を流すと波状の山と谷の部分が開いたり閉じたりして振動する事により音を出す仕組みで、「ハイルドライバー」と呼ばれています。画像はESSのAMT-1で、高域ユニットにこのハイルドライバーを用いています。他、ELACの「JET」ツイーターも、ハイル型です。
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