音響レンズハイファイ堂メールマガジン第753号京都商品部

音響レンズ
ハイファイ堂メールマガジン第753号京都商品部

こんにちは、京都商品部の真継です。 7月になり、今年は梅雨の期間も例年に比べ、短いようです。関東、甲信越の方では先月末に梅雨明けになり、関西も明ける勢いです。また、あの暑い夏がやってくると思うと気が重くなります。スタミナでも付け、乗り切ろうと鰻が頭に浮かぶ、今日この頃です。
さて、今回のメルマガですが、音響レンズについて少し紹介したいと思います。音響レンズは、音の出方に抵抗を与え、少し遅れる音がスピーカーから出た音を発散させて、広がり感をつくり出す効果が特徴としてあげられます。ホーンのみの場合は指向性が良く耳に飛び込んで来るような感じになりますが、音響レンズを装着することによりやんわりと広がり感のあるように、耳に入ってくると言うような感じでしょうか。それでは例をあげ、紹介したいと思います。まず初めに、商品部に頻繁に登場する音響レンズを紹介します。 JBLで4343系に装着されている音響レンズは2308です。この音響レンズはディフューザーとも呼ばれています。（下の写真、このタイプはマジックテープで装着するタイプです。）

下の写真は装着例です。 JBL4343（左の写真）・4345（右の写真）はドライバー2420+ホーン2307+ディフューザー2308が採用されています。

JBL4344はドライバー2425J+ホーン2307+ディフューザー2308が採用されています。（ドライバー2425Jは後に2426Jへと変わります。）
2308レンズ（ディフューザー）とドライバー、ホーンを組み合わせて使用することにより、周波数特性、指向特性に優れ、スタジオモニター用に最適だそうです。
次はオリンパスです。このタイプはディフューザー（25.4cmのスラントプレート型音響レンズ）がセットされています。
	OLMPUSは初期モデルに木製のディフューザー（L91)が採用されていました。
初期の木製ディフューザー(L91)はネジで装着されていました。
	次に登場してくるディフューザー(L91)は木製の部分のプレート部が樹脂製になり、その後、オール樹脂製にと変更されていきます。（左の写真は樹脂製になったモデルです。）
特徴的な音響レンズでこんな音響レンズもあります。
	L101 Lancerは LE175DLH　（LE175+ホーン（HL87））ホーンが網目状であることから、蜂の巣ホーンと呼ばれています。

この音響レンズは近距離の広い範囲に自然な音場を再現できるのが特徴です。マニアの間では人気の高いドライバーホーンです。もう一つ、人気の高いドライバーホーンでJBL製2インチ用蜂の巣ホーン（HL88）もあります。

写真のHL88は専用スタンド2505付きです。ドライバー（375）との相性も良く、エネルギッシュで広がり感のある音質に魅了されます。
次に紹介しますのは、HARTSFIELDです。 JBLのD30085　HARTSFIELDは537-509（H5039(ホーン)+L5090(レンズ)）+375(ドライバー)が採用されていました。 537-509はゴールドの印象深さから通称ゴールドウィングと呼ばれていました。また537-509ゴールドウィングは70年代にはHL89となったそうです。
	L5090レンズの正面カットは丸くなっていて、断面カットでは上にも下にも音を放射します。これは実に上手く音の広がりを考えてあるデザインだと思います。
HARTSFIELDによくにた音響レンズを採用しているモデルでJBL　L220があります。このタイプはゴールドウィングに比べると小型でコンパクトにまとまっている印象を受けます。
	ゴールドウィングに比べるとかなりコンパクトですがしっかり役割を果たしています。
JBLに採用されている音響レンズを中心に紹介しましたが、国産スピーカーにもよく似た音響レンズを採用しているモデルがあります。 ONKYO SCEPTER 10です。
	このモデルはスピーカーの大きさに対し、かなり大型のものです。 (高域用ドライバーホーンTW-1206A+レンズAL-120) 音響レンズを併用することにより高能率・広指向性を実現しているそうです。このことからか、やんわり広がる感じの印象を受けます。
如何でしたでしょうか。他にも音響レンズはいろいろありますが、また、次の機会に紹介したいと思います。それでは。