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東京丸の内界隈の木々も色付き、都内も秋の深まりを感じる季節になりました。 皆様いかがお過ごしでしょうか。ハイファイ堂丸の内店の廣川勝正です。 さて、今回はアメリカンハイエンドブランド「Jeff Rowland Design Group」の過去の名機に触れつつ、Jeffってパワーアンプメーカー?、それともプリアンプメーカー?というテーマで語っていきたいと思います。 |
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今やハイエンドオーディオを語る上で欠かせないブランドとなったジェフロゥランド。日本でのその始まりは1986年に輸入されたパワーアンプModel 7でした。圧倒的サイズと重量、独特の握りの丸いハンドルが印象的なモンスターパワーアンプでした。当時、社名もRowland Researchだった事を覚えています。大阪の楽器メーカー「ローランド」と混乱しないために、のちにJeff Rowland Design Groupと改めて今日に至ります。 |
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出力350W、重量62kg、定価270万円(ペア)。1980年代後半から1990年代にかけて、典型的なハイエンドパワーアンプがModel 7でした。 圧巻なのは容姿だけではなく、奥底から湧き上がる様なパワーと厚みを伴ったその音にも感じられました。当時、この音を初めて聴いた時、またアメリカですごいメーカーが出てきたものだと感心したものです。もちろん買えなかったですが。 |
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さて、1990年に入りまして、興味深いプリアンプが発表されます。それが右の写真のConsummateです。 フルディファレンシャルモードテクノロジーやエポキシモジュールなど技術的な独自性も気になったのですが、独特の電子ボリュームが印象的で、音量を変える時にアンプ本体よりシャコシャコ音がするのが特に印象的でした。音はナチュラルで繊細感も十分なクオリティーを持った実力機だったと記憶しています。 Coherence Oneというプリアンプを以前に出してはいましたが、Model 7の圧倒的な実力の高さにパワーアンプが得意なメーカーだと思っていました。 このConsummateに触れてみて、ジェフってプリアンプもいけるのかなって思い始めたきっかけのプリアンプとなりました。 |
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そして、1995年に衝撃のプリアンプが登場します。それが上の写真のCoherenceです。 完全フルバランス回路、超高精度電子ボリューム、それらが収められた航空機グレードのハードアルミブロックをNC切削機によって一体形成された精密で強靱なシャシー。極め付きはDCバッテリー駆動による極めてクリーンな電源部。 そこから醸し出される音たるや、どこまでもクリーンで繊細でありながら、独特のもち肌感と適度な温度感が伴ったもので、自分にとってはまるで空気や水の様に自然に感じられた音でした。 |
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Coherenceの登場で、Jeff Rowlandブランドに対する気持ちが一気にプリアンプメーカーとしての実力の高さを印象づけられてしまいました。 そこで登場した弟分のSynergyプリアンプも素晴らしいクオリティーの持ち主でした。左の写真の通り、奥行きのない比較的小型で、薄い電源部と少し厚めのアンプ部にセパレートされた独特のデザインが印象的でした。 しかし、ずっしりと感じられる重さとアルミシャシーのつくりの確かさも素晴らしく、繊細で澄み切った高解像度の音は大変魅力的でした。 |
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さて、ここまでJeff Rowlandはプリアンプメーカーとしての評価の高いメーカーという話をしてまいりましたが・・・じゃあパワーアンプはどうですかというお話に移りたいと思います。 ここで特に取り上げたいのが、下の写真のModel 9。 1992年発売、出力300Wのモノラル4筐体の大規模アンプ。そのサイズもさることながら、41kgのアンプ部、60kgの電源部と片チャンネルでゆうに100kgを超える重量に圧倒されます。 |
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Model 9は一言で言って素晴らしいパワーアンプです。そのパワーハンドリング能力もさることながら、情報量の確かさや質感の上質さなど、どれを取っても一級品です。 右の写真の1999年発売のModel 12は、Model 9の最大の欠点「サイズの巨大さ」を克服しつつ、さらなる静けさの進化を目指した秀作です。片チャンネルあたり27.2kgという重量はかなりの魅力です。 それを実現した超高速スイッチング電源は、それまでの同方式の欠点を凌駕し、尚且つ、余裕ある高いドライブ能力とクオリティーの両立したパワーアンプでした。 |
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スイッチング電源採用のパワーアンプを手掛けるなど、Jeff Rowlandの挑戦は止まりません。 2003年にはいよいよデジタルアンプを発表します。そのうちのコンパクトなモノラルパワーアンプが左のModel 201です。 コンパクトでありながら500W/ch(4Ω)のハイパワーの持ち主でもあります。 B&Oが開発したアイスパワーデバイスに惚れ込み、そのアイスパワー500にインプットトランスを加えるなど独自のノウハウが注入されて造られたパワーアンプです。当然お得意の堅牢なアルミシャシー採用。 コンベンショナルなトランス電源機と違い、低域が弾む様な弾力のある鳴り方ですが、非常に高いドライブ能力と圧倒的な消費電力の低さが魅力のパワーアンプです。 |
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ここまで、Jeff Rowland Design Groupの幾つかのモデルを紹介してきました。 さて、Jeffってパワーアンプメーカー?、それともプリアンプメーカー? 個人的な意見ですが、自分はプリアンプが得意なブランドであって欲しいという気持ちがあります。 数あるハイエンドブランドは、それぞれ特徴のあるパワーアンプの名機と呼べるものを世に送り出してきました。 ですが、プリアンプの名機と呼べるものはパワーアンプに比べて少ないと自分は思います。 Jeff Rowland Design Groupは今後も良質なプリアンプを発表し、その製品とハイファイ堂でめぐり会う日が来ることを切に願いつつ今回のメルマガを締めくくりたいと思います。 では、また次回。 |
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