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このメルマガを作成している1月22日は、東京にも大雪警報が発令されて、ここ丸の内では久しぶりに吹雪いているのを見ました。ハイファイ堂は吹雪の日でも平常営業で頑張っております。 皆様いかがお過ごしでしょうか。 ハイファイ堂 丸の内店 廣川勝正です。 さて、今回は1990年代から現在に至るまで、ハイエンドスピーカーブランドとして有名なAVALON ACOUSTICSのコンパクトモデル「Monitor」を紹介したいと思います。 |
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AVALON ACOUSTICSのスピーカーはアメリカのコロラド州ボゥルダーにて創られていますが、試作機は一旦フィラデルフィアのニール・パテル氏のブティックにて試聴、改良を繰り返し重ねて製品化されるとの事です。 さて、左の写真は1990年に発売されたAVALON初期の代表モデル「ASCENT 2」です。 このモデルに対しては、当時、米国専門誌「アブソリュート・サウンド」の編集長ハリー・ピアソン氏が、これまでの過去のモデルを評論してきた際に使用してきた透明感などのボキャブラリーでは表現しきれない「ニュー・ジェネレーション」のスピーカーという評論をしています。 1980年代後半から1990年代初頭に登場した「ニュー・ジェネレーション」のスピーカーの代表格として、AVALONは、ASCENT 2というモデルにより世界中のオーディオファイルから注目される存在となったのです。 |
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1994年発売のAVALON ACOUSTICSのコンパクトモデル「Monitor」は16cmノーメックスケブラー製コーン型ウーファーと2.5cmチタン製ドーム型ツイーターの2ウェイ構成のスピーカーです。 AVALONの外観の大きな特徴は、不要輻射を減らすためにツイーター周りのバッフル面をできるだけ小さく面取りされているところです。 その独特の外観は、先に紹介した初期モデルのASCENT 2から現行機種まで継承されていて、一目でAVALONと分かる外観のポイントとなっています。 |
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左の写真はツイーターを外した時のものですが、ご覧の通り、フロントバッフルの厚みがはんぱなく分厚く造られています。ユニット以外の不要な共振をこの分厚さで押さえ込んでいることがわかります。 また、AVALONのスピーカーの多くは後方にスラントしたデザインとなっています。 それは、タイムコヒレンスの整合が主な目的ですが、フロントに重量が集中しているため、後方に傾けた方がバランスが良いというメリットも併せ持っています。 さらにツイーターユニットの裏側を見ると、キャンセリングマグネットが追加されているのがわかります。スピーカーの磁気による周辺機器への悪影響を減らす事にも、気を使われているのです。 |
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では、この後より試聴記をお届けしたいと思います。 Monitorに組み合わせる中核となるアンプはデジタルプリメインのSONY TA-DR1です。 32ビットS-Master PROを搭載したフルデジタルアンプで、デジタルオーディオ信号をスピーカーを駆動するためのパワーパルスへとダイレクトに変換する、いわばパワーD/Aコンバーター方式のアンプです。 音は非常にクリーンで高い情報量も魅力の実力派デジタルプリメインです。 TA-DR1はフォノイコライザーを搭載していませんので、アナログレコードはQUAD 44のフォノを使用しました。 |
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試聴に使用したレコードは、ジャズはMILES DAVISの「Kind of Blue」、クラシックはGIULINI指揮、シカゴ交響楽団演奏の「ベートーベン:交響曲第7番」。CDではNORAH JONESの「Come away with me」とSARAH BRIGHTMANの「DIVA」を選択しました。 |
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最初にMILES DAVISの「Kind of Blue」を聴いてみます。 出だしのピアノの独特の空気感の表現は、このスピーカーの持ち味である、空間のクリーンさが生きていてハッとさせられました。 その後のマイルスのトランペットの定位感もビシッと決まっていて、なかなかの演奏を聴くことができました。 さすがにドラムやベースの重量感は、このサイズでは限界がありますが、想像以上に低域も頑張っていたと思います。 |
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次に、GIULINI指揮、シカゴ交響楽団演奏の「ベートーベン:交響曲第7番」を聴いてみます。 弦の繊細な表現や、オーケストラの空間表現は、かなり良く表現されていたと思いますが、コンパクトサイズゆえのスケール感や厚みの不足は否めないと感じました。 オーケストラものではなく、室内楽ものの方が、当然ながら、このスピーカーには合っているのだと実感しました。 |
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さて、続いては2枚のボーカルもののCDを聴きます。 先に述べますが、ここでこのスピーカーとアンプの真髄が聴けた感じがします。 ノラ・ジョーンズのCDから2曲目の「Seven Years」を聴いたのですが、一言で言うと非常にリアルです。歌い手の口の動きが見える様な感じがして、この組み合わせの情報量の高さに感心させられました。 また、サラ・ブライトマンのCD8曲目の「NELLA FANTASIA」では、システムの上下左右にフワーッと広大に広がるバックの演奏の空気感と、ポッと中心に浮かび上がるボーカルに、神秘的な魔力を感じ、思わず感嘆の声を上げてしまいました。 |
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発売されてから、24年ほどの歳月が経ってしまったスピーカーとは到底思えない実力の高さを、今回の試聴では改めて実感しました。 この年代には、このAVALON 「Monitor」と切磋琢磨したWILSON AUDIOやTHIELのスピーカーもあり、ハイファイ堂各店に時折入荷してきます(1/23時点で、秋葉原店には大型ですがTHIELのCS-7があります) 現行モデルとはまた違った、過去のそれぞれの年代の、独特の個性を持ったスピーカーの音を、ぜひ皆様もハイファイ堂各店で体感してみてください。 では、また次回。 |







