ハイファイ堂メールマガジン

本格的な夏に突入しました。電車から降りたときの熱気にフラフラしつつ通勤している、日本橋店の永井です。　今回はビンテージ・オーディオファン必読の書のご紹介です。
ある日、何気なくネットサーフィンをしておりますと、オーディオ関係の広告バナーに出てきたのがこの本でした。　『オーディオ「お助け」ハンドブック』、という一風変わったタイトルに惹かれ、詳細を見ると… 　「チェック＆メンテ。修理と中古・ビンテージ案内」「いい物を長く、いい音で使いたいあなたの“愛機”のサポート＆ケアのお手伝い致します！」とあります。　長年職場で修理担当をしている僕にピッタリの本だと思い、迷わず購入しました。
	ＯＮＴＯＭＯＭＯＯＫ　Stereo編 ●オーディオ「お助け」ハンドブックチェック＆メンテ、修理と中古・ビンテージ案内(【判型・頁数】Ｂ５判・１５２頁) ２０１３年１２月に発売されています（今頃スミマセン）。 http://www.ongakunotomo.co.jp/kagutsu/k182.html
届いて読んでみると、「もっと早く読んでおけば良かった」と後悔するほどの内容でした。　ビンテージオーディオを使っている人にとって、良い状態の維持はとても大事です。壊れたら買い替える、という選択肢もありますが、ビンテージ品の中にはもう良い状態ではなかなか手に入らないものもあります。そして長年人生を共にしてきた大事な機器には、できればいつまでも元気でいてもらいたいもの。　「不具合が出た場合どうしよう？」という心配をバッチリフォローしてくれる1冊です。　全編に渡ってとても良い記事ばかりなのですが、特に印象に残ったところをご紹介します。
・システムチェック＆メンテナンス編「オーディオ自己診断とセルフケア」では→ 　測定器やテスターの分かりやすい使い方やハンダづけの基本、オーディオチェックCD、レコード紹介などの記事が。　自分で出来るちょっとした点検や調整で、機器のトラブルを予防したり、軽傷なら直せてしまえることもあります。こういった心がけはとても大事だと改めて思いました。 ☆特にP15からの「オーディオ接点のトラブル解消法」では僕も普段から大事だと思っている接点の手入れについて分かりやすく説明されていて、必読の項目だと思います。
・オーディオ機器修理救援編「コンポの病院を探す」では→ 　メーカーさんや修理業者さまの探し方や費用の目安などが載っており、アキュフェーズ、ラックスマン、スタックス、ティアックなど各メーカーから、エレクトリ、ハーマンインターナショナルなど代理店さんの修理工房の訪問記事も！ ☆いつもお世話になっているところや担当者様の写真やインタビューなどがあって、個人的にとても嬉しい記事でした。
そのほか、P104からの「国産・海外ビンテージ100選」では、アンプやスピーカー、プレーヤーやカートリッジはもちろん、オープンリールデッキやヘッドホン、フルレンジユニットにいたるまで往年の代表的なモデルがずらり。確かな選択眼によるビンテージの銘機がきちんと並んでおり、解説付きでとても読み応えがあります。
さてさて、こうやって挙げていくときりがないのですが、やはり「古いものでも、いい物を長く、いい音で使いたい」という今まであまり無かったコンセプトで編集されたこのムック、ビンテージオーディオをふだん扱っている僕にとって特に興味深い記事がたくさんで、とてもためになる1冊でした。教科書のように横に置いて、日々参考にしていきたいと思います。　それではまた！

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