ハイファイ堂メールマガジン

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６月に入り梅雨入りした地域も多いのではないでしょうか、ここ名古屋でも例に漏れず梅雨入りしました。被害妄想かもしれませんが私の休みの度に天気が悪い気がしています。明日は休日、雨男ではないはずなのになんだか雲行きがあやしい...。大須本店　堀越　崇一です
それはさておき、今回は３種類のアナログカートリッジの視聴結果を個人的主観で紹介したいと思います。
	今回視聴したカートリッジはDENONの代表的なカートリッジDL-103 DL-103R DL-S1です。
まずは定番MCカートリッジDL-103です。1970年発売以降現在まで続くロングセラーモデルで、開発当初は放送局用として使用されていましたが、一般ユーザーにも指示され今日まで続いています。非常にフラットでクリアな音質で、いろいろなカートリッジを使う中で一つの指針と成りうるモデルです。再生周波数20Hz〜45kHz 出力電圧0.3mV 針圧2.5±0.3g 試聴では2.5g
	次はDL-103R、こちらも現行品でDL-103に比べ広域に伸びと艶を持たせているのが特徴です。再生周波数20Hz〜45kHz 出力電圧0.25mV 針圧2.5±0.3g 試聴では2.5g
最後は現行のDENONカートリッジの最高峰DL-S1です。このカートリッジはレンジが広く繊細な音まで拾い上げて再生してくれます。クリアで抜けの良い音質の２種類に比べとても耳触りの良い高域の再生が特徴です。再生周波数20Hz〜70kHz 出力電圧0.15mV 針圧1.3±0.2g 試聴では1.5g
	クラシックを視聴しての印象 DL-103 ★★★ フラットな音質ですが全体的に力強さを感じました。 DL-103R★★★★ 全体的な感覚はDL-103に似ていますが高域の伸びや艶っぽさがあり、弦楽器の音特に高音部分がストレス無くのびて行きます。 DL-S1　★★★★★ 他の２種類とは明らかに路線が違い、とにかく繊細でゆったりした感じです。レンジが広く高域の細やかな部分までしっかり再現してくれ、大らかで空間表現も上手です。クラシックにはベストマッチです。視聴レコード『オトマール　スウィトナー指揮　ベルリン国立歌劇場管弦楽団　ベートーベン　交響曲第５番』
ジャズを視聴しての印象 DL-103 ★★★★★ カラッと乾いた感じの音の表現がとても好印象でオールマイティーさを発揮して、ストレートな表現をしてくれます。 DL-103R★★★★ 艶っぽい表現が若干気になる印象。視聴レコードがバラードアルバムなので是は是で「ありかな」と思いましたが、バップ系等歯切れを要求するようなソフトだと切れにかけるような気がします。 DL-S1　★★★ ジャズで使うには優しすぎる印象。ジャズはある程度ザックリした音質でも雰囲気が出て、かえって乗れるがこのカートリッジだと必要以上に繊細になってしまう。しかし、演奏者の感情の入れ方が伝わってくる不思議な感覚でした。視聴レコード『ジョン　コルトレーン　バラード』

いかがでしたか、今回は視聴レコード２枚だけでしたが、カートリッジ次第で同じソフトでも表情を変えて再生できるという点でアナログは奥が深いと感じました。またCD等デジタルソースでは味わえない面白さもあります。皆さんもいろいろなカートリッジを試してみてはいかがでしょうか。
また次回も面白い実験的な事をしたいと思います。最後までおつきあいいただきありがとうございました。