ハイファイ堂メールマガジン

大須本店　五百木です。暑さがじわじわと増してくるこのころ。体調管理に気を使ってますか？そんな疲れた体に疲れがとれるアナログチャージしませんか。最近アナログが息を吹き返してきています。今回は、アナログの礎を築いたメーカーと製品について紹介します。
株式会社オーディオテクニカかゆいところに手が届くアクセサリーで有名な国産メーカー。オーディオテクニカの創業は1962年（昭和37）カートリッジの「AT-１」と「AT-３」が怒濤のセールを上げる。創業者の松下秀雄氏は「エレクトロボイス社」の輸入代行を行っていた時期がある。
	AT-1 初期のオーディオテクニカのカートリッジの登場です。針先、カンチレバー共にしっかりとしており、現代のテクニカトーンとは違い丸みのある太めの音が聴けます。MM型　5mV 針圧：3g 自重：7g
グレース（品川無線）オーディオ評論の瀬川冬樹と長島達夫が開発したＭＭカートリッジ「F-7」が有名。よく知られた「F-8L」の設計者、森芳久は後にソニーに転出し、これまでにない８の字コイルによるMCカートリッジを編み出した。
	F-8L F-8シリーズのスタンダードモデル。一本筋の通ったサウンドは今でもファンが多く、人気の高いカートリッジです。インピーダンス2.4kΩ/1kHz 針先0.2×0.8mil 自重6.5g
当時はデノンではなくデンオン（電音） 1939年(昭和14)、日本電子音響（略して電音）この年には、NHKにわが国初の円盤式録音再生兼用機（昭和天皇の玉音盤はこれでつくられた）を納入している。当時最も評価の高かったフェアチャイルド社のMCカートリッジの基本構造を基に局用のモノラルMCカートリッジをNHK技研と共同開発する。
	DL-103 適度に広く取られたレンジと濃密さも併せ持ち、ひとつひとつの音をまるで水墨画のようにきめ細やかな濃淡を付けて描き出します。インピーダンス40Ω　針先丸針　針圧2.2~2.8g
NAGAOKA 1940年（昭和15年）東京都に「長岡時計用部品製作所」設立。主力製品は未だレコード針ではなく時計の水晶発信技術の提供（服部及びシチズン）その後ナガオカは初めてサファイア針の開発に成功する。1971年（昭和46年）には社名を「株式会社ナガオカ」に改め1973年（昭和48年）になると、自社製ダイヤモンドを先端に取り付けたレコード針の製造を開始する。使用素材をこれまでのサファイアからダイヤモンドにすることで、音質の良さを最大限にまで引き出し、「音のナガオカ」として高品位ブランドの栄誉を手にするまでになる。 NM-22(写真なし) インピーダンス 2000Ω 針先0.7mil 自重7g
OUM (オーム) /日本蓄針 NAGAOKAと共に、かつてレコードの交換針の供給を行っていた日本蓄針のブランド。1970年頃は自社ブランドのカートリッジを発売していた。
LYRA（ライラ）むき出しの振動系のスケルトンタイプの先駆者の一つ。日本人の設計による日本のブランドらしいのだが、当初は海外での販売が先行し、逆輸入のような形で紹介された。
IKEDA（イケダ） FIDELITY-RESEARCH（フィデリティ・リサーチ）で活躍していた池田　勇氏が立ち上げたブランド。
HIGHPHONIC（ハイフォニック） DENONでMCカートリッジ開発などに従事していた技術者が1982年に設立したブランド。ルビーやダイヤなど宝石カンチレバーに熱心だったブランドの一つ。

まとめ今回、書きながら思ったことはデジタル時代が到来するまで良い音を探究されたオーディオ技術者の苦労が感じられました。また消滅したメーカーが残してくれた商品を手にして聴いてみたいと思いました。

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