良い音のための基本ハイファイ堂メールマガジン第668号大須本店

良い音のための基本
ハイファイ堂メールマガジン第668号大須本店

寒さが日増しに厳しくなってきています。冬といえば個人的に栄養バランスも良く、暖もとれる鍋料理が恋しくなります。皆様いかがお過ごしでしょうか。最近来店するお客様はどのような製品を買えばいいのか分からない初心者の方が結構多いです。今回は良い音にしたい基本的なところから紹介します。大須本店　王　展

システム全体の音質の上限は一番レベルの低い機器でほぼ決まってしまいます。そのため、上手に良いシステムを組むには、その中の1点のみ高級品を買うのではなく、各コンポーネントをうまくバランスさせることが大切です。また、音声信号はプレーヤーからアンプ、そしてスピーカーへと流れて行きます。最後に空気などの振動として人間の耳に伝わります。スピーカーが奏でる音源の情報を、音楽性豊かな音のハーモニーとして部屋に満たすためには、部屋の音響を整えるべきです。
ショップで試聴する時は良い音に聴こえるのですが、それが自宅では音が変わると言うお客様が少なくないです。その原因は環境です！心地よく音楽の流れている空間を作るのは大事です。現実的には、部屋の音響を改善するということは、専用ルームでない限り、なかなか難しいです。部屋の制約のなかで、何とかよい音がでるようなレイアウトを考えたり、家具、調度との折り合いをつけたり、音響パネルなどの壁面処理の工夫をするのがオーディオの楽しみなのだと思っています。

視聴環境の次に一番音に影響するのはスピーカーです。スピーカーは電気信号を空気の振動に変換する機械であり、楽器と同じで、人の声が人によって違うように、それぞれが固有の音色をもっています。自分が一番よく聴いているのは女性ヴォーカル？それともクラシック？ロック？その方向性のイメージが定まったら、スピーカーを選ぶのが無難です。

アメリカ系のスピーカーはハイスピードで雲が一点もなく明るい音が特徴。JAZZやロックに相性が良いです。ヨーロッパ系は確かにアメリカ系に比べて音全体が暗い印象ですが、クラシック向けの質感の高い音色で弦楽器の再生は良いです。
スピーカー以外に音源、アンプ、ケーブル等全て音に影響があります。それは次回機会がありましたら、また紹介します。聴きたい音楽を自分が納得できる音で鳴らしたいですが、これは単純にお金を出して買えるものではありません。良い音は理想な形があるのではなく、掴めそうになったとしてもなかなか着けはしない。でも、そこへ着いてしまったら、それでオーディオ趣味も終わってしまうのかもしれません。