スピーカーの基本ハイファイ堂メールマガジン第681号大須本店

スピーカーの基本
ハイファイ堂メールマガジン第681号大須本店

春の兆しも見え隠れしてきましたが、まだまだ寒い日がつづきます。今回はスピーカーの基本のことをご紹介いたします。大須本店　王　展
いい音楽を聴くためには３つの装置が最低限必要です。 1）音源を再生するための機器（プレーヤー等） 2）信号の増幅や切り替えを行う機器（アンプ） 3）音を再生するための機器（スピーカー）３つの装置のうち、スピーカーの音質に占める割合は非常に高く、「音の出口」としてオーディオにおいて重要な役割を担います。扱い方次第で大きく音が変わります。
スピーカーはそれぞれに個性を持っていますので、好みの音楽のジャンルによって選ばれるスピーカーは異なってきます。スピーカー選びのポイントは「自分の好みに合ったスピーカーを見つける」ことです。

スピーカー（スピーカーシステム)はユニットをエンクロージャー（箱）に組み込んだものです。
エンクロージャーの方式により、密閉型とバスレフ型に分かれます。 密閉型はバスレフポートなどの開口がなく、量感や音圧を出すにはかなりの大きさを必要としますが、クリアーで解像度の高い締まった低音が特徴です。
	バスレフ型は密閉型の前面か背面に穴（ポート）を空けてあり、低音を増強することで、量感のある低音再生が可能、小さなキャビネットでも豊かな低音が出せるメリットがあります。
スピーカーエンクロージャーの形状により、ブックシェルフ型、フロア型、トールボーイ型などがあります。
	スピーカーエンクロージャーの形状により、ブックシェルフ型、フロア型、トールボーイ型などがあります。 ブックシェルフ型は設置の自由度が高く、鳴らしやすいですが、キャビネット容量とウーハー口径をそれほど大きくできないため低域再生能力に限界があります。

フロア型は大きなキャビネットと大口径ウーハーによる量感豊かな低音やスケールの大きな音が特徴です。高級スピーカーに多く、広い空間での大音量再生に向いています。

トールボーイ型はフロアー型よりも幅と奥行きが狭く細長いスピーカー。ブックシェルフ型よりもキャビネット容量を増え、ユニットの数も増やせるので低域再生能力に優れ、フロア型に代わる主流になっています。
スピーカーユニット配置方式によりフルレンジ、同軸、マルチウェイなどがあります。
通常、スピーカーシステムは全音域を幾つかの音域に分割し、それぞれの音域の再生は専用のスピーカーユニットが受け持ちます。これはマルチウェイと呼ばれます。マルチウェイは多くのスピーカーが採用している方式で、高音から低音まで幅広く再生できます。複数のユニットやネットワークによる複雑な構造により、設計、調整は難しい。また、複数のユニットを違う位置で配置するので、発音源がバラバラになるという欠点が生まれます。
一つのユニットで全体を再生する場合にフルレンジスピーカーと呼びます。点音源で音像定位に優れ、音質劣化を伴うネットワークを排除できるメリットがあります。一つのユニットで全域をカバーする為、再生周波数レンジが若干狭い感じます。

同軸スピーカーとは、マルチウェイの一種です。ウーハーの中央にトゥイーターを配置し、その発音位置を同軸にそろえた形式のものです。発音源がバラバラになるという欠点が無く、理想の「点音源」に近いという長所があります。フルレンジの点音源とマルチウェイのワイドレンジ再生を両立します。イギリスのスピーカーメーカーTANNOYと言えば「大型の箱に同軸2Wayユニットが組み合わされたスピーカー」という印象が非常に強く、同軸スピーカーの代表になります。
コンデンサースピーカー、ホーン型スピーカーなど様々なスピーカーあります。それぞれの魅力や特徴があります。また、機会があれば紹介致します。