マイナーオーディオ2点ハイファイ堂メールマガジン第741号大須本店

マイナーオーディオ2点
ハイファイ堂メールマガジン第741号大須本店

こんにちは。大須本店の佐々木二朗です。先日インターネットでスニーカーマニアの面白い記事を読みました。いわゆる、ナイキやアディダスなどの有名ブランド以外の、マイナーブランドコレクターについての特集でした。パトリック、サッカニー、エトニック、、、などなどはじめて聞く名のブランドばかりでとても新鮮で面白かったです。彼の審美眼と情熱が記事から伝わってきました。このコレクターは、人と違うスニーカ−を探し求めホームセンターのワゴンセールからも集めていましたが、そのコレクションを眺めているとダサい激安スニーカーも素敵なスニーカーにみえてくるのが不思議でした。（C級スニーカー、のキーワードで検索してみて下さい。）
レコードやオーディオもちょっとマイナーなブランドやB級品を集めるのが好きな人もいると思います。折り良く、ここ最近のハイファイ堂の入荷は絶好調でしたので、様々な機器が入荷しました。そこで、「にわか」ではございますが、私なりのマイナーオーディオをご紹介しようかと思います。



National/RD-9804 家電メーカーとしては有名ですが、意外とオーディオ機器は少なく、真空管以外なじみの薄いナショナルの乾電池駆動のフォノイコライザーです。チープかつレトロ感漂う、アルミボディーが素敵です。
見た目もさることながら、これを選んだポイントは乾電池駆動という所です。オーディオにおいて電源供給の部分がいかに音に影響するかは、周知のことと思いますが、乾電池駆動ならば安定した良質の電源が確保出来ます！、、、はずです！
とにかく試聴してみました。レコードの音質に定評のあるAccuphaseのC-200のフォノイコライザーと比較試聴してみましたが、一聴する限り遜色ない音質です！よく聴くとRD-9804の方が低音に締まりがあります。ちなみにスピーカーはNS-1000Mでしたが独特な高域のクセはより顕著になった気がします。それでは、C-200とどちらが音が良いかと言われれば、、、やっぱりC-200でしょうか（笑）C-200のほうが太い音がします。ただしRD-9804のほうにもC-200にはない良さもあり、音質的にはなかなか肉迫してるといえるでしょう。
次にご紹介するのはHOSIDEN（星電）のヘッドフォンDH-02K-Sです。 HOSIDENブランドとしては1970年代にいくつかのヘッドフォンを販売しています。特徴としましては、現代のヘッドフォンと比較すると非常に狭い、ナローなレンジ感と、モノラル、ステレオ切り替えのスイッチが付いている所です。


モノラル/ステレオ切替スイッチ
モノラルに切り替えられるということで、MONO音源で試聴してみました。狭いレンジをいかして、1950年代のジャズをチョイスしてみます。
視聴盤はMiles Davisの「Cookin'」（mono再発小鉄カッティング）とChris Connorの「Lullabys of Birdland」の10inchオリジナル盤と。MONO盤で音質の優れた盤をぶつけてみます！

現行品のaudio-technicaのヘッドフォンと比較してみます。 DH-02K-Sで聴く50年代のJAZZは雰囲気ばっちりです。マイルスのトランペットとクリス・コナーのボーカルが生々しく響きます。その後、audio-technicaのヘッドフォンで聴いてみると、、、めっちゃ綺麗（笑）ボーカルもトランペットもDH-02K-Sとはまったく違う音ですが生々しい、、、さすがオリジナル盤。とレコードの良さを感じてしまい脱線しましたが、その後何度かヘッドフォンを交互に替えて聴いてみましたが、うーん、甲乙つけがたい。あきらかにaudio-technicaのほうが広がりと空間を感じ、綺麗な音がしましたが、DH-02K-Sの方が好きだという人がいたとしても不思議ではありません。その後、念のためステレオ録音の現代のポップスでも比較してみましたが、こうなるとDH-02K-Sはただの音が悪いヘッドフォンとなります。ただ50年代以前のMONO録音だとDH-02K-Sは良い個性を発揮してくれます。
そして肝心のMONO/STEREOの切り替えスイッチですが、MONO音源では切り替えても何も音の変化はありませんでした！MONO盤をMONO針で再生した場合とSTEREO針で再生した際、そこに違いがあるときいたことがあったので何も変化がなくて残念でした。（当然ですがステレオ録音では明らかに変化します。）
今回は以上です。2点ご紹介しましたが、たとえ音が悪かったとしても、それに勝る個性があれば、かなり楽しいことがよくわかりました。また何か面白そうなマイナー機器が入荷したらご紹介したいと思います。