Shureのオススメのカートリッジハイファイ堂メールマガジン第750号大須本店

Shureのオススメのカートリッジ
ハイファイ堂メールマガジン第750号大須本店

1ヶ月ほど前になりますが2018年5月1日に、Shureがフォノ製品の生産から撤退するというニュースが発表されました。品質維持が困難という経営判断だそうです。長くレコード業界で愛されてきたブランドで、このニュースは残念でなりません。今回はShureの、個人的に印象に残る、オススメのカートリッジについて書きたいと思います。

ShureといえばやはりM44Gです。個人的にはShureの顔といっても過言ではないと思っています。自分でも愛用しているカートリッジのひとつです。安価で購入できる上に音も非常によく、心からお勧めできるモデルです。 DJユースモデルとしても有名でした。太くてパンチのある音色はクラブサウンドのみならず、ジャズやロックとも相性がよく、お客様から何がおすすめか聞かれればいの一番にお勧めしていました。 5/1時点で大須本店でも新品在庫があり8,100円で販売していましたが、すぐさまSOLD OUTしてしまいました。アマゾンでも新品で約10,000円ほどでのっていました（6/12時点）が、やはり価格は高騰してきているようです。交換針のみの販売もあり、交換針はN44G。本当にこのモデルの良さを引き出すのには、Thorens TD-124とアームはSME 3012または3009、シェルは同じくSME　S-2またはS-2Rがベストと聞いたことがあります。機会があれば是非試してみたいと思います。
当初はアメリカで生産されていましたが、後年はメキシコ製に移行しています。ちなみにこの写真にあるようにカモメマークが入っているボディは初期のものでレア品。ファンならずとも見つければ買いです。
	似たようなモデルでこちらはM44-5。 M44Gよりも高域が伸びキレがある印象です。ジャズやロックだけでなくクラシックも聴きたい方にはこちらがいいかも知れません。
M44-7。M44GはこのM44-7を軽針圧化したモデルになります。針圧もM44Gが0.75gから1.5ｇに対し、 M44-7は1.5gから3.0gとなります。どちらも音色は近いですが、M44-7の方がしなやかでM44Gの方が瞬発力がある印象です。

そして外せないモデルがV15シリーズです。初代からtype5までありますが、基本的に全モデルお勧め、持っていて損はないと思います。個人的にその中でもオススメの2つのモデルの1つ、type3。軽針圧モデルながらも太くて厚く、濃い音色。情感たっぷりに歌い上げてくれます。 1つ前のモデルのtype2と比べ数がまだ多く、入手しやすいこともあって今回取り上げました。これより後ろのtype4、type5はレンジが広がり、より多ジャンルのソースにも対応していると思いますが、濃く太い音色が好みの方は断然コレです。ちなみに交換針のモデルはVN35Eとなります。
	同じくtype3の別バージョンHE。ノーマルのtype3よりもやや艶が更に乗った印象。ジャズボーカルには一押しのモデルです。交換針はVN35HEです。 V15シリーズはJICOで交換針が入手可能です。オリジナルとまったく一緒の音色ではありませんが、針折れ等で眠らせておくのはもったいないという方は是非交換針を探すなりJICO針を注文するなど対策を。

最後はやはり初代V15です。私自身、まともに鳴る初代はまだ1回しか見たことはありません。店頭に並ぶや否や売れてしまいましたのであまりじっくりは聞けませんでしたが、それでもその印象は強烈で鮮明に今も残っています。後のV15シリーズも太い音色と言われますが、初代は段違いでした。極太と表現すればいいのか、音の塊がどんと飛んで来るかのようでめちゃめちゃ生々しかったことを覚えています。スーパーレアで、だからこそですが値段も他のV15シリーズよりも格段に高いのですが、それでも、それでも、ダントツにおすすめです。状態のよいものを見つけたら、絶対に買いです。個人的にはこれからもShureのカートリッジにはお世話になっていくと思います。数年後でも10年後でもいいのでフォノ関連機器の製造、復活してくれることを願ってやみません。最後までお付き合い頂きありがとうございました。大須本店　及川　哲治

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1ヶ月ほど前になりますが2018年5月1日に、Shureがフォノ製品の生産から撤退するというニュースが発表されました。品質維持が困難という経営判断だそうです。長くレコード業界で愛されてきたブランドで、このニュースは残念でなりません。今回はShureの、個人的に印象に残る、オススメのカートリッジについて書きたいと思います。

ShureといえばやはりM44Gです。個人的にはShureの顔といっても過言ではないと思っています。自分でも愛用しているカートリッジのひとつです。安価で購入できる上に音も非常によく、心からお勧めできるモデルです。 DJユースモデルとしても有名でした。太くてパンチのある音色はクラブサウンドのみならず、ジャズやロックとも相性がよく、お客様から何がおすすめか聞かれればいの一番にお勧めしていました。 5/1時点で大須本店でも新品在庫があり8,100円で販売していましたが、すぐさまSOLD OUTしてしまいました。アマゾンでも新品で約10,000円ほどでのっていました（6/12時点）が、やはり価格は高騰してきているようです。交換針のみの販売もあり、交換針はN44G。本当にこのモデルの良さを引き出すのには、Thorens TD-124とアームはSME 3012または3009、シェルは同じくSME　S-2またはS-2Rがベストと聞いたことがあります。機会があれば是非試してみたいと思います。
当初はアメリカで生産されていましたが、後年はメキシコ製に移行しています。ちなみにこの写真にあるようにカモメマークが入っているボディは初期のものでレア品。ファンならずとも見つければ買いです。
	似たようなモデルでこちらはM44-5。 M44Gよりも高域が伸びキレがある印象です。ジャズやロックだけでなくクラシックも聴きたい方にはこちらがいいかも知れません。
M44-7。M44GはこのM44-7を軽針圧化したモデルになります。針圧もM44Gが0.75gから1.5ｇに対し、 M44-7は1.5gから3.0gとなります。どちらも音色は近いですが、M44-7の方がしなやかでM44Gの方が瞬発力がある印象です。

そして外せないモデルがV15シリーズです。初代からtype5までありますが、基本的に全モデルお勧め、持っていて損はないと思います。個人的にその中でもオススメの2つのモデルの1つ、type3。軽針圧モデルながらも太くて厚く、濃い音色。情感たっぷりに歌い上げてくれます。 1つ前のモデルのtype2と比べ数がまだ多く、入手しやすいこともあって今回取り上げました。これより後ろのtype4、type5はレンジが広がり、より多ジャンルのソースにも対応していると思いますが、濃く太い音色が好みの方は断然コレです。ちなみに交換針のモデルはVN35Eとなります。
	同じくtype3の別バージョンHE。ノーマルのtype3よりもやや艶が更に乗った印象。ジャズボーカルには一押しのモデルです。交換針はVN35HEです。 V15シリーズはJICOで交換針が入手可能です。オリジナルとまったく一緒の音色ではありませんが、針折れ等で眠らせておくのはもったいないという方は是非交換針を探すなりJICO針を注文するなど対策を。

最後はやはり初代V15です。私自身、まともに鳴る初代はまだ1回しか見たことはありません。店頭に並ぶや否や売れてしまいましたのであまりじっくりは聞けませんでしたが、それでもその印象は強烈で鮮明に今も残っています。後のV15シリーズも太い音色と言われますが、初代は段違いでした。極太と表現すればいいのか、音の塊がどんと飛んで来るかのようでめちゃめちゃ生々しかったことを覚えています。スーパーレアで、だからこそですが値段も他のV15シリーズよりも格段に高いのですが、それでも、それでも、ダントツにおすすめです。状態のよいものを見つけたら、絶対に買いです。個人的にはこれからもShureのカートリッジにはお世話になっていくと思います。数年後でも10年後でもいいのでフォノ関連機器の製造、復活してくれることを願ってやみません。最後までお付き合い頂きありがとうございました。大須本店　及川　哲治

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