音出ない！ハイファイ堂メールマガジン第770号大須本店

音出ない！
ハイファイ堂メールマガジン第770号大須本店

あっという間にすっかり秋ですね、肌寒い季節となりました。朝と夜の冷え込みには十分気を付けましょう。「昨日買ったアンプの片ch音出ない！」「レコードプレーヤーの音出ない！」というお客様からのお問い合わせが多いです。音楽を聴きたい時、音が出ない。こんな困ったことはありませんか？せっかくの気分が台無しですよね。オーディオシステムのトラブルはさまざまな原因が考えられますが、その中でも配線ミス、使い方が間違っている等も多いです。初心者の方にはなかなかわかりにくいかもしれません。今回は、音が出ない時に自分で簡単にチェックする方法を紹介します。（大須本店　王　展）
オーディオシステムは、音源再生機器（CDプレーヤ、レコードプレーヤー、チューナー等）、アンプ、スピーカー等で構成されています。勿論、音源とアンプは一体になっているミニコンポ、ラジカセもあります。プレーヤー、アンプ、スピーカーが独立している場合は、それぞれを連結させるためのケーブルも必要です。

CDプレーヤーやレコードプレーヤーなど音源を再生するための機器は、回路に微弱な電流が流れるためノイズを受け易く、特に接点不良の不具合が多いです。CDプレーヤーの場合は音飛びの症状もよく出ます。
	アンプにはコントロールアンプ（プリアンプ）とパワーアンプ（メインアンプ）の2種類があります。初心者はその2つの機能を併せ持つプリメインアンプを使うことが多いです。アンプはプレーヤーで取り込まれた音源の小さい電気信号を増幅してスピーカーを駆動する機器です。コントロールアンプとプリメインアンプは多様化する音源の入力選択、音量と音質の調整機能も内蔵しています。回路は複雑ですので、接点も多いです。接点の接触不良により、ガリ、音途切れ等のトラブルがよく発生する機器です。
スピーカーは、電気信号を振動エネルギーに変換して、人が聞こえる音として出力する装置です。システムの音質に大きく影響しますが故障率は低いです。スピーカーの不具合の場合には音が歪む、片方のchの音が出ないなど症状が出ます。両ch同時に音が出ないという症状はほとんどありません。
オーディオシステムは幾つかの独立した機器を組み合わせるため、音が出ない時にどこに不具合があるかを見つけるのは初心者には難しいです。トラブルの原因を発見するには、以下のようなポイントをチェックしてください。

	プレーヤー、アンプ、スピーカーをそれぞれ連結させるためにはケーブルが必要です。音が出ない時にはまず一番簡単な所から調べましょう。接続ケーブルを触った時にノイズが発生したり、音が途切れたりするなどの症状が出る場合には、ケーブルの断線、ソケット接触不良の可能性は高いです。このケーブルなんか怪しいと思ったら、まず交換してみてください。
RCA端子が緩くなっていて抜けることがあります。端子が奥までささっていないこともよくあります。その場合は一旦抜いて、端子を真っすぐにしてもう一度挿してみてください。
	プリメインアンプは沢山の外部入力機器から希望のソースを選ぶ機能があります。入力セレクターは聴きたいソースの位置にあってないと音が出ません。音が出ない時は、まずセレクターの位置が正しいがどうかチェックしましよう。
アンプの背面には入力端子が幾つかあります。CD、FM、AUXなどのライン入力は150mV程度のハイゲイン（高出力）な信号を受け取ります。一方、アナログレコードからの信号を扱うフォノ入力は極めて微小なレベルですから、イコライザーアンプという回路が入っています。レコードプレーヤーで聴こうとしているのに間違ってCDの入力端子にケーブルを挿してしまった場合には音が極端に小さくて聞こえないことがあります。

スピーカーのセレクト位置を間違えて音が出ない場合もあります。スピーカーセレクトは入力ではなく、鳴らすスピーカーを選択できる機能。スピーカー端子にA、Bと二組あれば、そこに2タイプのスピーカをつないで、好きな方の音や両方をミックスした音で楽しむことができます。「スピーカーA」「スピーカーB」「スピーカーA＋B」などと書かれています。それぞれのセレクト位置が後ろのスピーカー端子に対応しています。間違いないように選択しましょう。
	ADAPTOR/NORMAL切替スイッチです。外付のグラフィックイコライザー等のアダプターを接続する時にはADAPTORの位置に、通常はNORMAL位置で使用します。このスイッチを違う位置にすると音が出ません。プリとパワーが分離できるプリメインアンプは裏面に似ているスイッチがあります。使用する前に是非確認してください。これが原因で音が出ない場合には意外に発見が難しいです。
最後、よくトラブルになるのはバランスボリュームです。左右の音の片寄りを修正してバランスをとるためのつまみです。このつまみは真ん中に設定しないと片chの音が小さくなったり、音が出なくなる場合があります。片ch音がおかしい場合はまずこのつまみをチェックしましょう。
簡単な接触不良、配線ミスの場合は自分で直すことも可能ですが、アンプやスピーカーなどが故障している場合には自分で修理することはおすすめできません。少しでも不安があれば、まずはハイファイ堂に相談してみましょう。