SONY SCD-1やRシリーズの様なセミウェットな音とは対称的にドライなサウンド。重厚感はさほどないものの中音域に厚みを持たせメリハリの効いた、古いジャズにはドンピシャな音。球アンプで言えば300Bシングルの様な音でしょうか。 これをバランスで鳴らすと…全域でフラットバランスでちょっと現代的な音作りに変わります。システムが比較的新しめのもので組まれているならばこれで問題無いのですが、70年代以前の管球アンプやスピーカーで構成されたシステムならばアンバランスの音がお勧め。 …とここまで書いておいてなんですが…この傾向はこのモデルに限らず、『スイングアームメカ』や『DAC-7』を積んだプレーヤーに共通して言えるものかもしれません。
SANSUI AU-α907L EXTRA 定価250,000円
普通この手のアンプだとSOURCE DIRECTボタンを押すのが常道ですが、このアンプだとなぜか力感が無くなってしまうのでNG。 このアンプの一番良い音がすると個人的に思うセッティングが「アンバランス入力+TONEボタンをON」。「SOURCE DIRECT ON」の時とはうって変わって音圧感、躍動感が凄い出てきます。まさに豹変…というよりようやく価格に見合った音が出てくれた、というべきか? SOURCE DIRECTの機能を信じて常時ONにしてしまっている方にまずは聴いて欲しいです。 この特徴は、α907系の黒い角張ったフロントパネルの時代(1986〜1990年頃)のモデルに共通しているように思います。