本国イギリスを含めて世界28ヶ国でNo.1を獲得し'90年代はその存在を忘れ去られたアメリカでもビルボード・アルバムチャートで初登場4位と過去最高のチャートアクションを展開中のアルバムです。デビューから30年を経ながら今だに精力的にツアーを続け世界中のファンに存在感を示し続けています。2分30秒程あるちょっとユニークなイントロダクションの「Satellit'e 15」から始まるアルバム冒頭のミディアム・ナンバー「The Final Frontier」から「El Dorado」のスリリングな展開はいまだにバンドに攻めの姿勢があることを証拠でありそれはアルバムの随所に聴くことができます。全体的に大作が並ぶ作風ながらスリリングに曲が展開されるため表示時間より実際には短く感じることができます。自分はこのアルバムが歴代のアルバムの中で最高のアルバムとはいいませんが少なくとも「パワースレイヴ」等の名盤と同じくらいクオリティーの高いアルバムとは言えるのではないでしょうか。
今回のメイデンのアルバムは、バハマのナッソーにあるコンパス・ポイント・スタジオ( Compass Point Studios)で、アルバムのレコーディングを行いました。ここのスタジオでは過去'80年代に「Piece Of Mind」「Powerslave」「Somewhere In Time」等のアルバムがレコーディングされたのみならずローリング・ストーンズ、スティング、U2、AC/DCなど多くのアーチストに使われ当時はヒットアルバムを作るスタジオとして世界中に知れ渡っていました。今アルバムではなかなか極太のメイデンらしいサウンドを聴かせてくれます。