cappuccinoのJazz Live Report 第11弾 アトリエ澤野コンサート2006 at なんばHatch 2006.11.3.(金・祝) ー錦秋を彩る珠玉のジャズーと題した澤野工房のコンサートを訪れました。コンセプトは「手作りの暖かさ」がお客様に伝わるコンサート。確かに伝わりました。 大阪は難波にあります「なんばHatch」を訪れるのは初めてです。大阪生まれの私も15年も離れていると町の様変わりに驚きます。なんばHatchを核とした水の都大阪をイメージした湊町リバープレイスも色んなイベントを開催している面白い施設だなと思いましたので後ほど少しご紹介します。 |
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☆上の写真はジョバンニ・ミラバッシ&アンドレィ・ヤゴジンスキ・トリオ[アダム・チェゲェルスキ(b)、チェスワフ・バルトロウスキ(ds)]のリハーサル中。以下すべてリハーサル中に撮影したものを澤野由明社長より拝借しました。☆ 私はJRを利用して大阪駅に出てから、地下鉄四ツ橋線でなんばに出ました。なんばウォークに通じる地下を徒歩でわずかのところ。階段・エスカレーターを利用して不安な気持でどんどん上がって行くとビルの3階になんばHatchのホールロビーがありました。すでに開場時間を過ぎていたので入場すると澤野由明社長がおられたのでご挨拶。本日はスーツ姿でバシッと決めておられました。ぞくぞく入場されるお客様を眺めているとお若い女性陣が多いのに驚きました。ひょっとしてジョバンニ・ミラバッシのファンなのかな?そんな事を思いながらドリンク券を引き換えようとスタンドに行きましたが長蛇の列とそばにある喫煙場所の煙に閉口してしまい諦めて座席に着くことにしました。1階はスタンディング席だと思っていたのですがパイプ椅子が敷き詰められていました。私は2階の常設のシート席。3時間ほどあるコンサート鑑賞ならば舞台からは離れるが2階席のほうがグッドかなと思ったが、この写真を見るとやっぱり近い方が良かったかなと。。。 |
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☆上の写真は銜え煙草が様になるジョバンニ・ミラバッシ(p)とアンドレィ・ヤゴジンスキ(acd)☆ 澤野由明社長自ら司会進行します。少し照れ気味ですが普段と変らぬ喋りで観客をリラックスさせてくれます。 さ〜て、準備ができたようです。アトリエ澤野のコンサートを楽しみましょう。 1部はイタリア出身のジョバンニ・ミラバッシ&アンドレィ・ヤゴジンスキ・トリオ。ご存じの方もおられるでしょうがアンドレィ・ヤゴジンスキはポーランドで活躍するジャズ・ピアニストだそうです。ショパンの曲にジャズ・テイストを大胆に取り入れた作品を発表してるそうです。欧州ジャズ界最注目のミラバッシとはお互いの演奏を聴き意気投合してコラボレーションが実現したようです。ヤゴジンスキのほうがベテランピアニストとして高い位置にいるにも関わらず今回はアコーディオンで参加しています。 まずはジョバンニ・ミラバッシがソロ演奏をします。DVDで観たあの生ミラバッシ。いや生演奏が聴ける。"La Canzone di marinella" "UNE ILE" です。徐々にうなり声が出始めました。猫背のミラバッシのイメージを抱いていましたが今のところ普通です。ヤゴジンスキー・トリオが登場しました。回転木馬を連想しながら聴いていた"La barre d'Etal"。哀愁を帯びたヤゴジンスキーのアコーディオンの音色とミラバッシのハッとさせられるピアノソロ。"Tango"は視界がパッ〜っと広がり明るくなる感じ。キラキラと光る小波のようなピアノ。ミラバッシが一番好きな曲とコメントした"Baracarole"はミラバッシ・ワールド。ドラマティックで物悲しい。流れがあるヨーロピアン・ジャズですが"Samba de Tygmont"はアップ・テンポで華麗で愉快になるピアノ・タッチとタイトなドラムスのブラッシュなど、ノリがありスイング感があるので好きです。想像していたミラ・バッシは意外とフランクで楽しい人でした。アンコールは"Souvenirs souvenirs"これも良かった。軽快でミラ・バッシのピアノがアメリカンジャズぽくて面白かった。ジョバンニ・ミラバッシは演奏に陶酔してくるとかなりの猫背になっておりました。このコラボは主役級が二人という豪華な組み合わせ。一つ願いを叶えて頂けるならば、ヤゴジンスキーのショパンの演奏を拝聴したかったです。 |
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☆上の写真はウラジミール・シャフラノフス(p)とペッカ・サルマント(b)☆ 1部と2部の合間に澤野由明氏のMCがはいります。時間を延ばせと言われているようで困り顔ながら頑張ってしゃべりを入れておられました。貴重な裏話などをポソッと教えてくれるところは澤野社長らしいなぁと思いました。澤野工房が生まれたのは次に登場するロシア出身のウラジミール・シャフラノフスの存在が大きいようです。 さて、ウラジミール・シャフラノフス・トリオの登場です。 ヨーロピアン・ジャズといえば波をイメージするのですが、シャフラノフスはアメリカン・ジャズっぽいので私には聴きやすかったです。彼の演奏の特徴は指がすごくロールするのですごいなぁと関心していました。でもスイング感もありピアノ・トリオらしく心地よい気分に浸れました。スターティングの"Hush a bye"子気味良いユッキス・ウィトラのドラムス・ブラッシュ・ワーク、ピアノのメリハリを効かせたシャフラノフスの演奏と無表情ながらしっかりビートを利かせるペッカ・サルマントのベースが安定感のあるスイング感を与えてくれる。"O quie thinha de ser”クラシカルっぽいイントロからドラムスのカッティングがボッサを思わせる。そうですカルロス・ジョビンの作品でした。"Will you still be mine""Maybe september"等トラディショナルな楽曲が続きます。"A child is born"サド・ジョーンズ作とても優しい演奏でした。アンコール曲は"Cinemaparadiso"哀愁漂うメロディーで美しい作品に心を篭めた演奏でした。 全演奏終了後澤野社長がご挨拶をされ、出演者全員が舞台に登場し深々とお辞儀をしてお別れしました。終演後はサインを求める列が行を連ねておりました。沢山の人が扉のそばで観客の皆さんを見送られておられる澤野氏に声を掛けておりました。ホッとされたのか紅潮気味の澤野氏が「また、飲みに行くからね〜」と気さくな社長に戻っていました。お疲れ様でした。手作りの温もりを有難うございました。来年も是非成功させてくださいね。 |
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☆上の写真はウラジミール・シャフラノフス・トリオ。左の写真は悦に入っているジョバンニ・ミラバッシ。きっとうなり声をあげているのでしょう☆ ☆掲載の写真は澤野社長がリハーサル中に撮影したものです。澤野社長から快くご提供頂きました。貴重な写真を有難うございます。銜え煙草のミラバッシめちゃ素敵です!後で澤野社長に教えて頂いたのですが舞台では禁煙だそうです。☆cappuccino |
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さて、重厚な雰囲気からガラッと変わりますが、湊町リバー・プレイスの紹介をしたいと思います。当日はなにやらイベントが行われておりました。plaza1はなんばwalkに通じる広場でバンド演奏が行われていました。plaza2は大階段(1階〜3階)を館観客席にしたイベントが開催されていました。 フリー・マーケットらしきお店のブースもありました。3連休初日という事もあり家族連れの姿が多かったです。plaza3は大階段を横に位置するもっとも広いスペース。fm osakaのオープンスタジオが隣接しています。大規模イベントにお薦め。 |
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アトリエ澤野コンサートの余韻を残したまま、久しぶりに友だちとお茶しました。お洒落な"River Cafe"のテラス席に案内してもらいました。名前のごとく道頓堀川を目前に各テーブルに置かれたキャンドルとライト・アップがともてもムードがありカップルにはもってこいの最高の場所です。近くには観光バスの停留所があり、外国に来たような錯覚に陥りました。とても素敵。ミラバッシの影響かティラミスを注文。これがまた美味。生クリームもあっさり目の味。美味しいのでニューヨーク・チーズケーキも注文しましました。これは濃厚な味ですがこれも美味。ソフトドリンクだけでなく洋酒・日本酒などアルコール類も揃っていますしディナーもあります。記念日や忘年会の予約も受け付けているようです。リーズナブル価格でアジアンテイストのお洒落なお店なので幹事さん一度下見に訪れてみては。 |
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夜空に浮かぶお月様・夜景・少しひんやりとした風を受けながら話に花を咲かせておりました。今日は早朝からスケジュールが詰まって忙しかったけれど、久しぶりに五感が働いた充実した一日でした。こんな日もあってもいいなと思いながら帰路につきました。 澤野工房HP:http://www.jazz-sawano.com/ なんばHatch HP:http://www.namba-hatch.com/ 湊町リバープレイスHP:http://www.osaka-udce.or.jp/riverplace/ River Cafe HP:http://www.opefac.com/river_cafe/index.htm |