レコマ君のジャズレコード独り言 2012年01月27日 レコマ君 「BLUE NOTEの後期」(3) レコマ君へのお問い合わせはこちらから mailto:mifumi@tb3.so-net.ne.jp |
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後期「BLUE NOTE」について。(3) |
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この時代は「JAZZ」も多様な時期で、従来からの「ハード・バップ」や「ファンキー・ジャズ」そして「新主流派ジャズ」。 それに「フリー・ジャズ」、「フュージョン」に「グルーブ・ジャズ」、「クラブ・ジャズ」等々、色々なスタイルの「JAZZ」が混在する時代になってくる。 |
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特徴的なことは「リズム」が複雑になっていくことだ。 「ジャズ」の歴史は「2 ビート」、「4 ビート」、「8 ビート」、「16 ビート」そしてより複雑な「リズム」になっていくが、これらは「ヒュージョン」の世界でますます複雑化していくのだ。 |
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今回とりあげている範疇にも、上述のような「クラブ・ジャズ」や多くの「エレキ・楽器」を取り入れたものも出てくるが、その中から少なくても「8 ビート・ジャズ」までのものを取り上げて紹介したく考えています。 |
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「LP 番号」で BLP 4282 までが、「BLP」の「MONO」ナンバーと「BST」の「STEREO」ナンバーと両方あるが、その次のナンバーからは「BST」のみとなる。基本的に「MONO」はリリースされていない。 ただ、例外的に「MONO盤」が出てくるが、これは「ジャケット」に「PROMO・MONO」のシールがセンター上部に貼り付けられた、「放送局」向けなど「オーデション」仕様のモノのみになる。 |
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それと「BST 87270」前後の30アイテム近くは「ダブル・ジャケット」(カンガルー・タイプもある)と「シングル・ジャケット」とが混在する。 |
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では、前回からの続きを紹介します。 この付近での活躍した「ピアニスト」に「McCoy Tyner=マッコイ・タイナー」がいる。 「新主流派」真っ只中ともいえる演奏を繰り広げている。 彼のピアノは「早く」て、鍵盤が戻るまでに次の鍵盤が抑えられている、といわれる程のスピードだといわれていた。 この時期の「マッコイ」は「コルトレーン」の下から離れ、自分のユニットを組んでレコーディングを行っている。 |
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「BLP 4264 THE REAL MCCOY / MCCOY TYNER」 Joe Henderson (ts) McCoy Tyner (p) Ron Carter (b) Elvin Jones (d) これは1967年4月の録音。 「ジョー・ヘンダーソン」の参加したこのユニットは「新主流派」のアルバムのベスト10に入れても良いといえる。 この年の7月に「ジョン・コルトレーン」が他界するのだが、この時の「コルトレーン・グループ」の「ピアノ」は「アリス・コルトレーン」に代わっている。 「エルビン・ジョーンズ」も「マッコイ」と同行したことになる。当時の最後年の「コルトレーンの」のリズム・セクションでは「ジミー・ギャリソン」だけが残り、最後まで「コルトレーン」に付き添ったことになる。 |
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「BST 84275 TENDER MOMENTS / MCCOY TYNER」 Lee Morgan (tp) Julian Priester (tb) Bob Northern (frh) Howard Johnson (tu ) James Spaulding (as, fl) Bennie Maupin (ts ) McCoy Tyner (p) Herbie Lewis (b) Joe Chambers (d) 1967年12月の録音 曲によって編成の変わるものもあるが、「リー・モーガン」、「ジュリアン・プリスター」のほかにこの時代の新進気鋭のプレーヤーも入っての、「ニュー・サウンド」だ。 |
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「BST 84307 TIME FOR TYNER / MCCOY TYNER」」 Bobby Hutcherson (vib) McCoy Tyner (p) Herbie Lewis (b) Freddie Waits (d) 1968年3月のレコーディング。 「新主流派」真っ只中の演奏といえる。この時期の「Bobby Hutcherson=ボビー・ハッチャーソン」はその「新主流派」の申し子ともいえるプレイだ。 この後から「マッコイ」は又新しい世界に進んでいく。 「マッコイ」のベストはこの時代と、「IMPULSE」の時期が最も良い時代かと考えている。 |
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「新主流派」のピアニストの先駆者は上記で述べた「MCCOY TYNER」でなく「HERBIE HANCOCK」で「BLP 4195 MAIDEN VOYAGE / HERBIE HANCOCK」が彼と、「新主流派」のアルバムとして有名だ。 |
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「MAIDEN VOYAGE / HERBIE HANCOCK」 メンバーは Freddie Hubbard (tp) George Coleman (ts) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (d) 1965年の録音のものだ。 この邦題「処女航海」は「ブルー・ノート」の復刻の折には必ずといっていいほど、そのカタログに載る人気盤だ。「トニー・ウイリアムス」のドラムも「新主流派」のドラミングではベストのプレーヤーだ。 |
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「BLP 4279 Speak LIKE A CHILD / HERBIE HANCOCK」 Thad Jones (flh -1,2) Peter Phillips (btb -1,2) Jerry Dodgion (afl -1,2) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Mickey Roker (d) 1968 録音 「ハービー・ハンコック」のアルバムでやはりベスト5に入るモノだ。 又このジャケットが先に述べた「カンガルー・タイプ」の「ホールド・ジャケット」になっている。 |
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もう一組「ブルー・ノート・ジャズ」の「4000番台」を牽引してきたピアニスト、 「ジーン・ハリス」のトリオ=「THE THREE SOUNDS」についても紹介します。 |
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「BLP 4265 THE THREE SOUNDS LIVE AT THE LIGHTHOUSE」 Gene Harris (p) Andrew Simpkins (b) Donald Bailey (d) Dick Bock (prod) 1967年 1月の録音。資料のアルバムは「MONO」盤のリバティー・オリジナル。 これは「ブルー・ノート」における「THE THREE SOUNDS」の後期のアルバムだが、この時期、同「レーベル」では少なくなっていた「ライブ・録音」のモノだった。 又この時からメンバーに変更がありドラムに「ドナルド・ベイリー」が参加する。 「THE THREE SOUNDS」もこの後からは、下の「オリバー・ネルソン」とのアルバムを経て変化していく。 |
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「BST 84285 COLDWATER FLAT / THE THREE SOUNDS」 Bobby Bryant, Buddy Childers, Freddy Hill, Melvin Moore (tp) Lou Blackburn, Billy Byers, Pete Myers (tb) Ernie Tack (btb) Anthony Ortega, Frank Strozier (as) Plas Johnson (ts) Bill Green (bars) Gene Harris (p) Andrew Simpkins (b) Donald Bailey (d) Ken Watson (per) Roger Hutchinson (unknown inst.) Oliver Nelson (arr) のメンバーで、1968年4月の録音。 これ以降このユニットも変化していく。やはり思考錯誤を繰り返しながら変わっていくのだ。 |
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上記のプレーヤーたちの素晴らしい「アルバム」はまだ沢山あるのだが、又機会があれば紹介します。 次回は「モーガン」、「マクリーン」らの、この時代のアルバムを紹介します。 |
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