レコマ君のジャズレコード独り言 2013年05月31日 レコマ君 今回は、「ピアノ・トリオ・アルバム 考 」(18)です。 |
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今回は「マイ・フェバリット・ピアノ」の1人である「Wynton Kelly=ウイントン・ケリー」のアルバムに付いて述べます。 「Wynton Kelly」はサイドメンでピアノを取っているアルバムが沢山有るが、「ピアノ・トリオ」を含め、「ケリー」名義のアルバムは多くない。 |
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「WYNTON KELLY」は1971年39歳の若さで他界する。したがってプレーヤーとしての年数も短かったために、そのアルバムの枚数も少ない。 そのプレイ・スタイルはどのセッションに於いても違和感無く、軽快で、またタイム・キープも卓越したサポートは定評を得ていた。 |
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その折の「ピアノ・トリオ」アルバムは主に、「VEE-JAY」、「RIVERSIDE」〜「MILESTONE」、と「VERVE」に有るのがよく知られている。他に、未発表モノで数枚あるが、まず「VEE-JAY」レーベルのモノから紹介します。 |
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「KELLY AT MIDNIGHT / WYNTON KELLY」 VEE-JAY LP 3011 WYNTON KELLY p PAUL CHAMBERS b PHILLY JOE JONEs ds 1960年 録音 |
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この「VEE-JAY」にはサイドメンで多くのセッションに参加しているが、同レーベルにある2枚の「トリオ」アルバムのなかの1枚。 このレコーディングは西海岸側の「ベル・サウンド」スタジオで行われたもの。したがってスタンパーも「Bell-Sounds」になる。 |
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「WYNTON KELLY / WYNTON KELLY」(邦題 枯葉)VEE-JAY LP 3022 WYNTON KELLY p PAUL CHAMBERS b sam JONES b JIMMY COBB ds 1959 年、1961年録音 |
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これも西海岸の「UNIVERSAL RECORDING STUDIO」と「Bell Sound Studio」で行われたレコーディング。 「AUTUMN LEAVES」含めほとんどが「Bell Sound」での録音になっている。 |
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上記の「VEE-JAY」の各セッションで聴かれる「ウイントン・ケリー」は「軽快」と評されるようなスタイルに聴かれるが、このイメージを払拭するようなプレーが「RIVERSIDE」での演奏だ。 |
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当時「ウイントン・ケリー」も矢張り「ドラッグ」を使用していたと考えられ、そのときの状態で、「軽快」でなく「ガン、ガン」とピアノを叩くプレーを聴くことが出来る。 |
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「KELLY BLUE / WYNTON KELLY」 RIVERSIDE RLP 12-298 Nat ADDERLEY cor BOBBY JASPAR fl BENNY GOLSON ts WYNTON KELLY p PAUL CHAMBERS b JIMMY COBB ds 1959年録音 WYNTON KELLY p PAUL CHAMBERS b JIMMY COBB ds 1959年 録音 |
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6TET のセッションに、4曲が「ピアノ・トリオ」が収録されている。 Softly, As In A Morning Sunrise On Green Dolphin Street Willow Weep For Me Old Clothes この中の「朝日の如くさわやかに」で聴かれる「ケリー」のピアノは「ハイ・テンション」で「ガン、ガン」とピアノを叩くプレーが収録されている。 ただ、本来これが彼の持っていたプレイ・スタイルであるとすると、イメージ・チェンジをしなければいけないかと。又、「ドラッグ」によるものか?… |
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「WYNTON KELLY PIANO」 (邦題=ウイスパー・ノット) RIVERSIDE RLP 12-254 WYNTON KELLY p KENNY BURRELL g PAUL CHAMBERS b PHILLY JOE JONES ds 1958年 録音 |
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このアルバムもイワクつきのアルバムで、当初予定していたPhilly Joe Jones=P.J.ジョーンズがレコーディングに遅れてきたために、ドラム抜きでレコーディングをはじめたのだ。ところがこの演奏が素晴らしかったために、アルバムの片面にいれたのだ。 P.J.ジョーンズが到着してのセッションがA 面に収録されているが、評価はドラムレスのB 面のほうが高い。 |
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次は「VERVE」に残されている2枚の「グッド・アルバム」 |
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「UNDILUTED / WYNTON KELLY」 VERVE V6-8622 録音日:1965 WYNTON KELLY p PAUL CHAMBERS b JIMMY COBB ds 1965年 録音 |
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この録音は「ルディー・バン・ゲルダー」の手になるもので、「VANGELDER」スタンパー盤がでてくる。 |
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「IT'S ALL RIGHT! / WYNTON KELLY」 VERVE V-8588 WYNTON KELLY p K. BURRELL g J.COBB dsOTHER 録音日:1964 |
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「ケニー・バレル」の参加のカルテット盤になるが、ブルージーで、フアンキーなセッションを聴かせてくれます。 「リバー・サイド」盤でも「ケニー・バレル」が参加しているが、相性がよいと思える。 |
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もう1枚「Riverside」の後期レーベルになる「MILESTONE」盤。 |
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「FULL VIEW / WYNTON KELLY」 MILESTONE WYNTON KELLY p RON McCLURE b JIMMY COBB ds 1967年 録音 |
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マイルストーン時代のウイントン・ケリー後期の人気盤。 グッド・ピアノ・トリオ・アルバム。MONOとSTEREOの両方リリースされているが、この時期のステレオ盤は音もよく出来ている。 彼が他界する4年前のアルバムになる。 |
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上記のアルバムは国内盤でも復刻されており、演奏に接する事が出来るのは嬉しいことだ、 又、「VERVE」、「VEE-JAY」盤以外のモノは「ファンタジー」から「OJC」盤でもリイッシュされている。 「VEE-JAY」レーベルがほぼコンプリートで国内復刻されているのを、また紹介します。 |
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