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McIntoshのCDプレイヤー聴き比べ
ハイファイ堂メールマガジン第657号 福岡店
9月になりました。
福岡では8月はほとんど雨が降らず猛暑の日が続きましたが、終盤になり台風の影響か大雨もあり、一気に涼しい風が吹いて秋の装いになってきました。
福岡店の福永 正和です。
さて、福岡に帰ってきて1ヶ月ちょっと経ちました。
改めて地元福岡市の名所はどこだろうか?と考えを巡らしたのですが、福岡市内には天守閣の残るお城がなく、『福岡タワー』なるものもあるのですが、いまいち知名度が低い。
そうなると『太宰府天満宮』が一番なのですが、お隣の太宰府市なのです。
...福岡市には、あまり観光名所はない???
...とりあえずもつ鍋でも食べながら考えると、福岡城跡の石垣と隣接する大濠公園(写真)でしょうか。
ハイファイ堂福岡店からは徒歩でも行けますよ。
今回のメルマガでは、珍しくMcIntoshのCDプレイヤーが2機種入荷しましたので、聴き比べをしてみたいと思います。
左がMCD7000、1985年の発売です。記念すべきMcIntoshの初CDプレイヤーです。当時の定価は598,000円です。なかなかのお値段です。
右がMCD7005、1987年の発売です。こちらは若干お求めやすく、定価は450,000円でした。
シンプルな見た目は、McIntoshのアンプにドンピシャのデザイン。角型のボタンが整然と並び、使いやすさも抜群です。
リアパネルは、どちらも放熱用のフィン付き。
MCD7000の方は、デジタル出力なしのアナログ1本勝負です。
そう言えば、当時はデジタル出力が付いていたものは珍しかったような気がします。
MCD7005になると、デジタル出力端子が増設されています。
また、このころはまだ8cmCDがなかったのか、トレイに8cmCD用の'溝'がありません。
あと、当時国産のCDプレイヤーしか知らなかったので、'OPEN/CLOSE'ボタンのない海外製品のトレイの開閉ボタンが"LOAD"だと後に知りました....。
さて肝心の音の方は、さすがに傾向は似ていますね。
先に発売されたMCD7000のほうは、全域にフラットで、少しナローで絶妙な音のつながりを感じます。今聴いてみると、アナログチックな音作りが心地よく感じます。
後に出たMCD7005のほうが中高域にメリハリがある印象です。もう一歩デジタルの良さを押し出した解像度の高さが世代の違いでしょうか。
しかし、実際の音の違いは、聴き比べてようやく分かるという感じ。この微妙さがオーディオの醍醐味ではありますが....。
ここでもう1機種、全く違うものと比べてみました。
marantz SA-11S1。2004年発売で、上記2機種とは20年近くもの年月の差があります。
音の違いは歴然。
CDの解像度の高さ、メリハリのある個々の音の粒立ちのはっきりした音は時間の流れを感じさせます。
デジタル音源の良さを最大限発揮し、微細な音までしっかりと表出させています。
...しかし。
スペック面からみると圧倒的にmarantz SA-11S1が凌駕しているのは間違いないのですが、実際に出てくる音楽を聴いてみると、McIntoshの奏でる音楽性の高さが勝っている部分も少なくない気がします。
音を分解し再構成する事で得られるメリハリのあるデジタルの良さが完成された音と、アナログ時代の音作りをデジタルで変換したためすべてが混ざり合った中から聞き手が耳で抽出する音の違いが、時代を超えた機種間の違いになっているのでしょうか。
明らかに音の輪郭迄出してクッキリと透明感のある音質のmarantz SA-11S1と、音のつながりが自然で、滑らかながらパワー感のあるMcIntosh。
個人的には、最も使いやすそうなMCD7005が一番好みですが、さらにアナログ的な音がお好みならば、MCD7000が良いかと。この年代のCDプレイヤーには、最近のものにない味があります。
また、CD優先あるいはアナログとの違いをしっかりと出したければ、matantz SA-11S1がオススメです。デジタル音源の良さは、またアナログとひと味違います。
音の肝はやはりスピーカー、アンプが重要ですが、プレイヤーの違いにも目を向けて頂ければ、更にオーディオの楽しみが増していくと思います。
オーディオファンの方々にますます楽しみ(...うれしい悩み)が増えていきます様に!!
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