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どうも、2度目の登場になります.サービスの伊東です.初回は、サービス業務を簡単に紹介しました.そして、第二回目は...ん〜早くもネタに困っています.ん〜業務内容を製品内部を紹介したいところですが、今回はパスで.というわけで、今回はアナログテスタを用いたコンデンサとトランジスタの良否チェック方法を紹介したいと思います.と一緒に、これらの動作原理や、構造にも触れていければと思います.なぜこれを今回のネタにしたのか、深い理由はありません.オーディオに欠かせないパーツだからでしょうか?とにかく勉強しましょう. |
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上の2枚の画像は(左図)電解コンデンサと(右図)トランジスタです.画像が暗くみにくいですが、お許しを...(左図)電解コンデンサは、容量を増すために、絶縁体に電解液による化学作用で生ずる薄い絶縁皮膜を応用したものです.容量とは、静電容量のことで、キャパシティーともいいます.静電容量とは、コンデンサに電荷を貯える能力のことです.静電容量を表す単位として、画像のコンデンサにも記されているように、MF(マイクロファラド)がPF(ピコファラド)がよくつかわれます. コンデンサの構造は、空気、若しくは絶縁体を介して、2枚の金属板を向かい合わせたもので、その面積が大きければ大きいほど、容量は大きく、2枚の金属板の距離が広ければ広い程、それは小さくなります.逆に、金属板が小さければ静電容量は小さくなりますし、金属板の距離が狭ばれば、それは大きくなります. 右写真は、トランジスタで3本の足が出ていて、左からベース、コレクタ、エミッタと呼ばれています.更に、2SA1094と記されていますが、2とは有効電極2+1、Sは半導体、AはPNP形高周波です. まずは、コンデンサをチェックしてみましょう.使用するのは、ニチコンの電解コンデンサ、静電容量470MF、耐圧50V、温度85℃です. |
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上の左画像を見て下さい.まず、アナログテスターのレンジを×10Ωに設定し、リード棒の黒を電解コンデンサの+側に当て、-側に赤棒を当てます.すると、右画像のように、針は一瞬ふれ、その後無限大に戻ります. |
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更に2枚の画像を見て下さい.今度は、リード棒を先ほどと逆に当てます.電解コンデンサの+側を赤棒に、-側を黒棒に当てます.さっきより、振れはやや大きくなり、やはり徐々に無限大に戻っていきます.これがコンデンサの良品です.不良品は、極端に針の戻りが遅っかったり、無限大に戻りません.そして、容量の大きいものほど針のふれるスピードが早く大きいので、テスターのレンジもそれに応じて、×10K、×1K、×100、×10、×1Ωとかえてチェックします.アナログテスターの黒には、電圧+1.5Vがかかっていいて、電流を流します.だからコンデンサの+側に蓄えられていた電荷が+同士で反発し、もう一方の金属板の-電荷が-同士で反発することで、極板間を電荷がいききします.これが放電で、だからテスターの針は一瞬ふれるんです.放電が終わると、充電が始まります.また電荷を蓄え始めます.だからテスターは、無限大に戻っていくんです.テスターを逆につないだのは、さきの充電、放電、さらに充電で2枚の金属板の蓄えられた電荷の+と-が入れ代わったからです.結局同じことをくり返しているだけなんです.だから交流信号を通しやすいということになり、コンデンサは高い周波数を通しやすいということになります.ん〜〜、難しい! さあ、次はトランジスタの良否チェックをしましょう. |
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チェックするのは、2SA1094東芝さんのトランジスタです.なぜこれを選んだのか、それはすぐ側にあったからです. トランジスタは石と呼ばれていて、A石、B石、C石、D石があります.A、B石が基本的に同じ構造でPNP形で、PN接合にもう一つのP形半導体でNをサンドイッチするように接合したもので、A石が高周波用、B石が低周波用です.そして、C、D石がNPN形で、N形半導体でPをサンドイッチした形です.C石が高周波用、D石が低周波用です. 電解コンデンサーのところでもいいましたけど、アナログテスターのリード棒の黒には+の電圧が、赤には-の電圧がきています.A石のトランジスタは、コレクターとベース間、エミッタ、ベース間がダイオード接続になっているので、導通チェックをすることで良否がわかります. まずテスターのレンジを×1Ωにして、左画像のようにベースに赤棒をあて、コレクタに黒棒をあてます.次に、さっきと同じでベースには赤棒を、エミッタに黒棒をあてます.良品ならテスターの針は同じ抵抗値を示すはずです.これは先程上述したダイオード接続で導通をチェックしてるんです.もうちょっと詳しく説明すると、ダイオードはP型半導体とN型半導体を接合したもので(PN接合)、P型半導体には+の電気が(生孔といいます)、N型半導体には-の電気(電子です)があります.そこにアナログテスターの電圧を加えると、つまりリード棒の黒をP型に、赤をN型に接続すると、黒からは+の電気が流れるので、+同士で反発し、赤からは-が流れるので、-同士で反発し、+と-とでお互いが引き寄せあいます.そして、接合部をこえて電流が流れるんです.電流の流れる方向は、P→Nです.電流は電圧の高い位置から低い位置へ流れます.更には先程かっこをつけて書いた生孔またはホールというのですが、これの流れる方向が電流の流れる方向と定義されています. |
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さらに突っ込んで、良否をチェックする場合は、トランジスタの増幅作用も調べられます.PNPの場合は、上の左画像のようにコレクターに赤棒をエミッタに黒棒を接続します.テスターの針はふれないはずです.この時点でふれているようであれば不良品です.次に、ベースとコレをショートさせないようにして、指で右画像のようにあてます.そうするとトランジスターの電流増幅率が大きいほど、テスターの針は大きくふれるはずです. NPNのC石やD石の場合は、ダイオード接続から増幅作用のチェックまで、テスターの極性を逆にしてチェックすればいいです. |
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どうでしょうか?わかりましたでしょうか?電流とか電圧とか、目に見えないものなので、理解するのはかなり難しいと思います.頭で理解するより、書かれている内容を実践してみることで、よりイメージしやすくなって理解も深まると思います.がんばりましょう! |
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