「ビッグバンド」 ベストパートナー 今週のおすすめはCD2枚です。ご応募いただいた皆様から抽選で各1枚ずつプレゼントします。お名前、送り先、ご希望のCD(「ジャズ&アウト」か「ビリー・ストレイホーンに捧ぐ」)を明記の上、下記メールアドレスまでご応募ください。 mailto:merumaga@hifido.co.jp 締め切り日時は8/9(木)21:00です。当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。 |
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コンのおすすめCD マリーン・ミーツ・本田雅人B,B,ステーション 「ジャズ&アウト」 マリーン(vo)、本田雅人(as)、佐々木史郎、佐久間勲、奥村晶、小林正弘(tp)、佐野聡、河合わかば、宮内岳太郎(tb)、小野祐介(btb)、鋤田修一(as)、竹野昌邦、米田裕也(ts)、近藤和彦(ds)、秋田慎治(p)、梶原順(g)、コモブチキイチロウ(b)、藤井摂(ds) 2006年12月東京で録音 BMGジャパン BVCJ-34032 2007/4/25 発売 曲名 1) シング・シング・シング 2) マジック 3) ユール・ネバー・ゲット・トゥ・ヘブン 4) 君の瞳に恋してる 5) カフェー・スタイル 6) テネシー・ワルツ 7) ダズル・ザ・ナイト 8) レフト・アロ−ン 9) ワイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラブ・ユー 10)イン・ザ・クワイエット・ブルー |
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もう20年前になるであろうか、フュージョン全盛期だった頃、日本でボーカルの女王といえばマリーンだった。元気はつらつとした素晴らしく美しい歌唱力に魅せられたものだ。マリーンが16年ぶりとなるアルバムを届けてくれた。今まで時おりテレビのポップス系音楽番組で拝聴していたが、高音部の張りのあるきれいな歌声は以前とまったく変わりはない。今回は同じフュージョン界で活躍していた、元Tスクエアのアルト・サックス奏者本田雅人と共演していることも魅力をいっそう倍増させてくれている。偶然か本田は20年ほど前にマリーンのバンドに一時参加していたと聞く。二人とも若々しく当時と本当に変わりないが、年齢を重ねた分だけよりレベルアップした。マリーンはこのアルバム全曲、本田雅人率いるビッグバンドと好アレンジでバックアップしてくれている。またその若々しい歌声を甦らせ披露してくれている。あの時代を知るものとして、それは最強のコラボレーションで「よくぞカムバックしてくれた!」と、このアルバムを聴き喜びがわく。 久しぶりということもありマリーンは、はつらつと元気に歌っている。1)「シング・シング・シング」2)「マジック」ではキュートな部分もシャープに引き出している。9)「アイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラブ・ユー」でも、高音部が綺麗な力強い声で若々しくソウフルに感情を込めダイナミックに歌っている。「いまだに凄いシンガーだなぁ!」と感動せずにおれなかった。 マリーンを支える本田雅人のバックの盛り立ても素晴らしい。リズムセクションも抜群でよく響く音だ。アレンジも担当しているというB,Bステーションとのコンビネーションは絶妙で、レンジの幅があるマリーンの声の特徴を最大限に発揮させているところも見事といえる。マリーンがこのように伸び伸びと歌え、実力を発揮してくれたのも、本田雅人とのコラボレーションが、実によくマッチングしたものといっていいであろう。ジャズのフィーリングをタップリに歌うマリーンのスケールの大きいボーカルが、スピーカーのセンターに鮮やかに定位し、その空間表現と色彩豊かなリズムセクションとのバランスも断然優れたものだ。 |
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デューク・エリントン 「ビリー・ストレイホーンに捧ぐ」 1967. NY. San Francisco デューク・エリントン(p)、キャット・アンダーソン、マーサー・エリントン、ハービー・ジョーンズ、クーティー・ウィリアムス(tp)、クラーク・テリー(flh)、ローレンス・ブラウウン、バスター・クーパー(tb)、チャック・コナーズ(btb)、ジョン・サンダース(vib)、ジョニー・ホッジズ(as)、ラッセル・プロコープ(as,cl)、ジミー・ハミルトン(ts,cl)ポール・ゴンザルヴェス(ts)、ハリー・カーネイ(bs,cl)、アーロン・ベル、ジェフ・キャッスルマン(b)、スティーヴ・リトル、サム・ウッドヤード(ds) 曲名 1)スナイバー 2)ブー・ダー 3)ブラッド・カウント 4)U.M.M.G 5)チャーボイ 6)アフター・オール 7)インティマシー・オブ・ザ・ブルース 8)雨切符 9)デイ・ドリーム 10)ロック・スキッピン・アット・ザ・ブルー・ノート 11)オール・デイ・ロング 12)蓮の花 |
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家庭環境が違うデューク・エリントン氏とビリー・ストレイホーン氏が出会ったのが1938年。そして、ビリー・ストレイホーン氏が死去してから40年が経ちます。このCDのライナーノーツにあるデューク・エリントン氏が記した「ビリー・ストレイホーン追悼」を読めば多くを語らずともお互いが思い育んでおられたことに敬意を表します。お二人はスイング時代黄金期に楽団のカラーを確立していったデューク・エリントン楽団の共同創作者であり多くの秀作を世に残されました。 "Sniper"ゆったりと優雅なスイング感がGreat!クラリネットの音色がレトロな味を醸し出し、粘りあるミュート・トランペットは強烈です。"Boo-Dah"ストレイ・ホーン氏のニック・ネームと聞いた記憶があります。ホーンセクションのスタッカート、そして、ルイス・ベルソンに変りデューク・エリントン楽団のドラマーとして参加したサム・ウッドヤード。彼のドラムスは複雑さや派手さはないのですが、正確なリズム・マシーンでありまさにビッグ・バンド向けのスティック捌きは聴く者を愉しませてくれます。"U.M.M.G"(アッパー・マンハッタン・メディカル・グループの略称)勇壮なホーンセクションが奏でる旋律にスイングします。キャット・アンダーソンの豪快なミュート・トランペットが印象的な"Charpoy"からがらりと趣を変え、まったりとした気分に浸る"After All"。"The Intimacy Of The Blues"ウォーキングリズムに乗せ"Rain Check"はタイトルのイメージとは異なり意気揚々としたホーンセクションの迫力、ドラムスのカッティング、デューク・エリントンの力強く楽しいピアノが元気付けてくれます。"Day-Dream"ではエリントン楽団の秀逸なソロイストの一人であるジョニー・ホッジスの甘く歌心あるアルト・サックスとバッキングとのハーモニーにまどろんでください。"Rock Skippin' At The Blue Note"は温もりのあるベースが響く中、これまた強烈で個性的なミュート・トランペット・ソロが入ります。 "All Day Long"は メリハリのある演奏にステップを踏んでみましょう。エンディングを飾る「蓮の花」"Lotus Blossom"は片付け中にデューク・エリントン氏がピアノを弾き始めたのでエンジニアが慌てて録音したという逸話をJazz Club Over Seasの「講座」で学習しました。おすすめCDプレゼントにご応募お待ちしております。(^^) 尚、Jazz Club Over Seasでは現在も毎月1回寺井尚之氏による参考書にないお話しや音源を聴くことができ、真面目な中にも笑いを誘う「講座」が開催されています。どなたでも参加できますので詳細はHPでご確認の上一度ご参加ください。 http://www.hifido.co.jp/merumaga/cappuccino/050624/index.html http://www.hifido.co.jp/merumaga/cappuccino/050617/index.html 下記はJazz Club Over Seas の「講座」資料より引用させて頂きました。 ビリー・ストレイホーン氏は1915.11.29 オハイオ州ディトン生まれ。父の虐待を受けましたが母には溺愛されたそうです。母方の祖母の家でピアノに興味を持ち、花への愛着も覚えました。ハイスクール時代からピアノ、作・編曲に頭角を現したそうですが、学校では天才と一目を置かれた反面、Sissy-女っぽい男の子といじめられた。家が貧しかったのでパーティーなどで演奏してお金を稼ぎ自費で音楽学校に入学。黒人生徒は2名。教師が急死し、中退したそうです。デューク・エリントン氏は1899.4.29 ワシントン生まれ。父親はホワイトハウスの使用人、コック。母は黒人では数少ない警察官の娘。両親共にピアノが弾けたそうです。 |