2010年06月04日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD ケイコ・リー 「フラジャイル」 日本橋店 カプのおすすめCD Miki Hirose 「A Day In New York」 大須本店 |
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コンのおすすめCD ケイコ・リー 「フラジャイル 」 ケイコ・リー(vo,p)、ケニー・バロン(p)、ジミー・ヒース(ts)、ケニー・デイビス(b)、ジェリー・バーンズ(b)、カール・カーター(b)、ライオネル・コーデュー(ds)、スティーブン・クルーン(per)、アラーナ・マイク・リバープル(chorus) 2009年6月NYで録音 SACDハイブリッド盤 ソニーミュージック SICP-10110 2009/10/21 発売 曲名 1)ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ 2)テル・ミー・ア・ベッドタイム・ストーリー 3)カム・トゥゲザー 4)アット・ラスト 5)ア・ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクエア 6)オール・オア・ナッシング・アット・オール 7)ラブ・ウォント・レット・ミー・ウエイト 8)フライジャル 9)ザッツ・オール 10)オール・ザ・シングス・ユー・アー 11)イフ・アイ・クッド 12)ワン・デイ・アイル・フライ・アウエイ 13)ストリート・ライフ |
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ケイコ・リーは、常に新しいスタイルで、自己のジャズ表現を昇華させてきた。抜群の歌唱力を持ち、仄かな色香と艶を湛えたハスキーな歌声は安心感とやすらぎを与え、心の中を癒してくれる。透明感あるボーカルが鮮明に浮かび上がり、まるで目前で歌ってくれているかのよう。 1)「ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ」2)「テル・ミー・ア・ヘッドタイム・ストーリー」、ゆったりとして落ち着いたボーカルは、ケイコ・リー特有の大人の雰囲気が伝わってくる。しっとりと艶っぽく歌っていく。ビートルズのナンバー4)「アット・ラスト」では、粋で、積極的なアプローチがリスナーを喜ばす。バックのコーラスが心地よい雰囲気を醸し出す。6)「オール・オア・ナッシング・アット・オール」では、テナーサックスのジミー・ヒースが素晴しい演奏で、リーをいっそう盛り上げる。7)「ラブ・ウォント・レット・ミー・ウエイト」も、実に気分よく歌っている。ソプラノ・サックスとの掛け合いと、感情を込めた唄い方は絶妙。実に上手い。8)「フライジャル」は、スローテンポな曲で心地よい歌声が響きわたる。ケイコ・リー自身が被せるコーラスの効果に関心しきり。サックスのジミー・ヒースもいい演出効果を上げている。10)「オール・ザ・シングス・ユー・アー」でも、ケイコ・リーのソロがバックのコーラスで聴かせる仕上がりに。11)「イフ・アイ・クッド」、リーのピアノ・ソロ。弾き語りが曲全体をさらに深みあるものに。歌の表現力はさすがである。 リーのハスキーな歌声が中央に鮮やかに浮かび上がるサウンド。透明で伸びやかな響きがリアルに再現され、クリーンな空気を運ぶ。聴くほどに音の深みが増す。すでにベテランの域に入ったケイコ・リー。ほのかな女の色香を楽しみたい我らが女性ボーカルファンにとって、癒しのアルバムになること間違いなし。 |
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カプのおすすめCD Miki Hirose 「A Day In New York」 Miki Hirose (tp.flu.) 、Xavier Perez (ts) 、Rick Parker(tb) 、Toru Dodo (p.fender rhodes) 、Aidan O’Donnell (b) 、Jerome Jennings (ds) 、Yojiro Nakamura (ds) 2009.12.13.14 Brooklyn 曲名 1)The Interrupter 2)Retro Port 3)Highway Robbery 4)River Breeze 5)Migraine 6)Fry Me To The Moon 7)61-17 8)Lake Champlain |
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6月といえば衣替え。私事で恐縮ですが、先月末に演奏会がありまして着物で出かけました。通常ならば5月末ですと裏地が付いた袷(あわせ)を着ます。しかし、温暖化の影響から気候の変化もあり気温上昇。その為和装の世界にも変化。単衣を着ている方もおられました。今回のおすすめCDとどんな関係?と思われましたよね。まったく無いです。では、ご紹介とまいりましょう。 広瀬未来と書いて、「みき」と読みます。弱冠20代の素晴らしいトランペッターの登場です。本作A Day In The New Yorkでは6)の” Fry Me To The Moon “ 以外は広瀬自身の作品です。1)” The Interrupter “ と2)”Retro Port “ はアメリカン・ジャズ。中でもニューヨークの香り漂うダークでタイトな作品。ホーン・セクションのハーモニー、ソロ共に上質で超格好良いジャズです。スパイシーに決めるドラムスはcappuccinoお気に入りです。3)” Highway Robbery “ は夜のハイウェイを突っ走っているかの如く広瀬未来のトランペット、百々 徹のフェンダー・ローズによるファンキーなパフォームに魅了されます。5)” Migraine “ は直訳すると「偏頭痛」。乾いたドラムスをバックにホーン・セクションのグルーブが楽しいです。アルバム中唯一のスタンダード・ナンバー6)” Fry Me To The Moon “ では、原曲とはまったく異なる広瀬氏のアレンジ・センスに驚かされます。バラード曲の8)” Lake Champlain “ は広瀬氏の温かいトランペット、ドラムスのブラッシュ・ワーク、弾力があるベースでクールに締めくくります。 ストレート・アヘッド有り、ファンキー有りの久々に「渋い」ジャズ・アルバムに出会いました。ご試聴ご希望の方はご遠慮なく、店頭スタッフにお申し付け下さい。お待ちしております。(^^) :プロフイール: 1984年生まれ。トランペットを嶋本高之に師事。 2000年「関東スチューデントジャズフェスティバル」で個人賞を受賞。高校卒業後プロとして、自己のバンドや宮本直介(b)のバンドなどで活躍。2002年中山正治ジャズ大賞受賞。 2003年、19歳で単身NYに渡る。 2006年帰国、日本各地のライブハウスで演奏。関西ジャズシーンでは若手リーダー格として、イベントやコンピレーションアルバムをプロデュース。 2008年再びNYに活動拠点を移す。 2010年、満を持して待望のデビューアルバム「A DAY IN NEW YORK」をリリース。 |